2009年の岡山1000km 2009年の岡山1000kmの概要

2009年の岡山1000km

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/24 08:53 UTC 版)

2009年のアジアン・ル・マン・シリーズ
前年: 無し 翌年: 2013
2009年の岡山1000km耐久レースのスタートの様子 (1回目のレース)

エントリー

アジアン・ル・マン・シリーズ開幕戦についてのACOの最初の計画では、最少でも30チーム以上の参加エントリーを見込んでいた。2009年5月9日にACOはル・マン・シリーズアメリカン・ル・マン・シリーズFIA GT選手権SUPER GTの参戦チーム及びその他の日本と中国の地域から出場するチームから構成される31チームの初期エントリーを発表した。ACOは、さらにエントリーの勧誘を試み、参加申し込みするチームに対して貨物輸送を供給することを承認した。

二次エントリーに申し込んだ23チームが9月1日に発表された。最終エントリーは、ヨーロッパのル・マン・シリーズのLMP1カテゴリーをリードするペスカロロ・スポールによるエントリー名「ソラ・レーシング」の登録、2台のコレスチームのアウディル・マン・シリーズのチャンピオンのアストンマーティン、1台のオレカ、2009年に新規設立されたチームのドレイソン・レーシングによるローラ、カテゴリー唯一の参加チームは、2007年のル・マン24時間レース以来の参戦となる 「Tōkai University/YGK Power (東海大学/YGKパワー)」である。LMP2カテゴリーは、ル・マン・シリーズからわずか2チームのエントリーであった。マツダ製エンジンを搭載したペスカロロ・01を走らせるオーク・レーシングと、クラージュ-AERを走らせるイバニェス・レーシング・サービスがル・マン・シリーズに与えられる招待枠により参戦した。

GT1カテゴリーのエントリーは圧倒的多数が日本チームで占められ、日本チームは全てSUPER GTに参戦中のチームであった。ヒトツヤマ・チーム・Novaのアストンマーティンと経験豊富なJLOCランボルギーニ勢が参戦した。唯一のヨーロッパチームとして、ラルブル・コンペティションサリーンが参戦した。GT2では、様々なチームと車種が参戦することになり、アメリカン・ル・マン・シリーズから最初のエントリーとなったレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングが新しいBMW・M3の1台を持ち込み、ロバートソン・レーシングがフォード・GTで参戦した。フェルベルマイア-プロトンの2台のポルシェとファーンバッヒャーのハンコックタイヤを履いたフェラーリがル・マン・シリーズから参戦した。「HANKOOK(ハンコック)-KTR」と「TEAM DAISHIN(チーム・ダイシン)」と「JIM GAINER(ジム・ゲイナー)」がSUPER GTから参戦した。かつてのJapan Le Mans Challengeに参戦していた「Scuderia Forme (スクーデリア・フォルム)」もポルシェ・996で参戦を果たしていた。唯一の中国からのエントリーであるチーム香港レーシングはアストンマーティンのレースカーで参戦してきた[2]

2009年のフォーミュラ・ル・マン・カップのシリーズの上位2チームが、岡山1000km耐久レースのフリー・エントリー枠を受けていたが、新設のフォーミュラ・ル・マン・カップ冬季シリーズとスケジュールがぶつかり、本戦の出場を取りやめた。

予選

レースを引っ張るドレイソンのローラ-ジャッドに乗るジョニー・コッカーが、チームと彼自身にとっての最初のポールポジションを獲得した。0.1秒差の後方には、ソラペスカロロ・01に乗るクリストフ・タンソーがつき、オレカに乗るニコラ・ラピエールが、更に0.3秒後方についた。2台のLMP2カーで争われたLMP2カテゴリーの予選で、オーク・レーシングのマテュー・ラーイエは、イバニェスのクラージュ車に3秒差をつけてクラス内ポールを獲得した[3]

GT1カテゴリーでは、地元日本チームの「ヒトツヤマ・チーム・Nova」の土屋武士が予選のトップ・タイムを出したが、予選後にリアウィングの違反が見つかり、その予選タイムは取り消された[4]。この裁定処分を受けて、ラルブルのサリーンがGT1のポールを獲得し、2台のJLOCのランボルギーニ勢の前につけた。GT2カテゴリーでも同様の展開が生じ、チーム香港レーシングのアストンマーティンは最初に予選クラス最速タイムを出したが、予選後にGT1と同じ規定違反の内容で予選タイムが取り消された[4]。その結果、マルク・リープがドライブしたフェルベルマイア-プロトンのポルシェがクラス内ポールポジションを得ることとなり、ジム・ゲイナーのフェラーリともう1台のフェルベルマイア-プロトンが後に続いた[3]。タイム取消処分を受けた2台のアストンマーティン勢は、グリッド最後方で決勝レースのスタートをしなければいけなくなった。

予選結果

各クラスのポールポジション太字で表示。最速タイムは灰色地で表示。予選での順位は、決勝の2レースでのスターティング・グリッドに反映される。

順位 クラス チーム ドライバー 予選タイム
1 LMP1 No. 87 ドレイソン・レーシング ジョニー・コッカー 1:19.143
2 LMP1 No. 17 ソラ・レーシング クリストフ・タンソー 1:19.249
3 LMP1 No. 10 チーム・オレカ マットムート AIM ニコラ・ラピエール 1:19.548
4 LMP1 No. 007 アストンマーティン・レーシング シュテファン・ミュッケ 1:19.747
5 LMP1 No. 14 コレス クリスチャン・アルバース 1:20.165
6 LMP1 No. 15 コレス オリバー・ジャービス 1:20.297
7 LMP2 No. 24 オーク・レーシング マテュー・ラーイエ 1:23.790
8 LMP1 No. 11 東海大学/YGKパワー 密山祥吾 1:25.847
9 LMP2 No. 29 イバニェス・レーシング・サービス ジョゼ・イバニェス 1:26.647
10 GT1 No. 50 ラルブル・コンペティション カルロ・ヴァン・ダム 1:29.827
11 GT1 No. 69 JLOC 井入宏之 1:30.679
12 GT2 No. 77 チーム・フェルベルマイア-プロトン マルク・リープ 1:30.847
13 GT1 No. 68 JLOC 山西康司 1:30.873
14 GT2 No. 85 ジム・ゲイナー・レーシング 田中哲也 1:31.283
15 GT2 No. 88 チーム・フェルベルマイア-プロトン マルコ・ホルツァー 1:31.515
16 GT2 No. 92 BMW レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング ディルク・ミューラー 1:31.665
17 GT2 No. 71 チーム・ダイシン 青木孝行 1:31.733
18 GT2 No. 40 ロバートソン・レーシング デイビッド・マリー 1:31.746
19 GT2 No. 89 ハンコック チーム・ファルンバッヒャー アラン・シモンセン 1:31.977
20 GT2 No. 98 ハンコック KTR 影山正美 1:32.258
21 GT2 No. 81 スクーデリア・フォルム 小嶋禎一 1:39.442
22 GT1 No. 61 ヒトツヤマ・チーム・Nova 土屋武士 タイム取消
23 GT2 No. 91 チーム香港レーシング トマシュ・エンゲ タイム取消

  1. ^ Planetlemans.com Series Update (2009年8月4日). “Asian Le Mans Series: The latest news”. Planetlemans.com. 2009年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年8月4日閲覧。
  2. ^ Planetlemans.com Series Update (2009年9月1日). “Already 23 entries for a " Grande Première! "”. Planetlemans.com. 2009年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年9月1日閲覧。
  3. ^ a b Marcel ten Caat (2009年10月30日). “Asian Le Mans Series – Okayama Qualifying Report”. PlanetLeMans.com. 2009年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年10月30日閲覧。
  4. ^ a b The LM GT1 & GT2 Aston Martins disqualified!”. Automobile Club de l'Ouest (2009年10月30日). 2009年9月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年10月30日閲覧。
  5. ^ PDF Booklet” (PDF). Asian Le Mans Series (2009年10月31日). 2011年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年10月31日閲覧。


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