遊民とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 社会 > 社会一般 > > 遊民の意味・解説 

ゆう‐みん〔イウ‐〕【遊民】

読み方:ゆうみん

につかず遊び暮らしている人。

「—坐食の徒であった」〈荷風見果てぬ夢


遊民

作者石川淳

収載図書昭和文学全集 15
出版社小学館
刊行年月1987.2


遊民

作者近松秋江

収載図書近松秋江全集 第1巻
出版社八木書店
刊行年月1992.4


遊民

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/01 06:46 UTC 版)

遊民(ゆうみん)とは、職につかず遊んで暮らしている者である[1]

概要

江戸時代において、文人のことを遊民と呼んだ例がある(石川淳の『江戸文学掌記』によれば、石川雅望曲亭馬琴十返舎一九は当時の資料では「遊民」とされているという)。夏目漱石の小説『それから』の主人公・長井代助は、不労所得により生活しているが、その様子は作中で「高等遊民」と表現された。石川啄木は、旧制中学校卒業後(当時としては高学歴であった)に立身出世がかなわず、父兄の財産を食い潰して無駄話をして生活している者を遊民と呼んだ[2]

毛沢東における遊民論

1926年毛沢東が発表した論文による定義では、遊民とは農村における無産階級に属し、ルンペンプロレタリアートとも呼ばれる、不安定な生活を送っている人々であった。マルクス主義理論からも軽視あるいは敵視されるこの階級に対して、毛沢東はそれとは反対に「非常に勇敢に戦うことができるので、良い指導を得れば革命の勢力にかえることができる」「断じて彼らを敵側へ走らせてはならない」という従来とは反対の評価をし、実際にその後の根拠地建設において、遊民は赤軍の主要な構成者の一つとなり、積極的な役割を果たした[3]

脚注

  1. ^ ゆうみん【遊民】の意味 - 国語辞書 - goo辞書
  2. ^ 傳澤玲、「明治三〇年代における立身出世論考 : 『成功』を中心に」『比較文学・文化論集』 1995年 11号 p.1-16, 東京大学比較文学・文化研究会
  3. ^ 天児慧、「毛沢東の社会勢力分析に関する特質 : 特に1920年代後半の資料による」 『一橋研究』 1975年 30号 p.192-207 , doi:10.15057/6516, 一橋大学大学院生自治会

関連本

関連項目


「遊民」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



遊民と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「遊民」の関連用語

遊民のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



遊民のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの遊民 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS