肺炎レンサ球菌 遺伝学への貢献

肺炎レンサ球菌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/01 19:37 UTC 版)

遺伝学への貢献

この菌はまた、遺伝学において重要な役割を担ったことでも知られている。

1928年フレデリック・グリフィスはこの菌のうち莢膜をもち滑らかなコロニーを形成するS型菌(病原性がある)を加熱殺菌し、莢膜をもたずしわのあるコロニーを形成するR型菌(病原性がない)と混ぜてネズミに注射するとネズミが発病し、体内にS型菌が生ずることを発見した(グリフィスの実験)。オズワルド・アベリーは後にこの現象を形質転換と名づけ、また、この肺炎双球菌に肺炎を起こすS型病原性菌と、肺炎を起こさないR型とがある性質を利用して、形質転換を起こす物質がDNAであることを1944年に実施した実験から導いた。このことは遺伝子の本体がDNAであることを強く示唆するものであったから、それ以降の研究の方向に極めて大きな影響を与えた。

関連項目


  1. ^ Recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP), CDC. “Prevention of Pneumococcal Disease”. 2010年2月24日閲覧。
  2. ^ 万有製薬. “ニューモバックスNP FAQ”. 2010年2月24日閲覧。
  3. ^ 厚生労働省. “肺炎球菌感染症(高齢者)”. 2014年11月13日閲覧。
  4. ^ 国立感染症研究所. “高齢者の肺炎球菌ワクチンの定期接種について”. 2014年11月13日閲覧。
  5. ^ 厚生労働省. “肺炎球菌感染症(高齢者)”. 2014年12月11日閲覧。
  6. ^ ワイス株式会社. “子どもと肺炎球菌.jp”. 2010年2月24日閲覧。
  7. ^ 厚生労働省. “小児用肺炎球菌ワクチンの切替えに関するQ&A”. 2014年12月11日閲覧。
  8. ^ ファイザー. “「プレベナー13」高齢者へ適応拡大”. 2014年11月13日閲覧。
  9. ^ Jackson LA, et al. Vaccine. 2013;31(35):3577-3584.


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