紳士 紳士の概要

紳士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/11 18:50 UTC 版)

過去には、イギリスにおける歴史的社会階層であるジェントリに属する者、すなわちジェントルマン (gentleman) の訳語として使われた。しかし、現在では学術用語、あるいはジェントリー身分の男性の呼称として用いられることはなく、男性一般の丁寧な呼び方として使用される。なお、「紳士」に代わる「gentleman」の訳語としては、「ジェントルマン」というカタカナ表記が通常使用されている。対義語は淑女 (lady)。「紳士淑女の皆様 (ladies & gentlemen)」などとされる。

日本

日本語の「紳士」は「縉紳の士」に由来する。「縉紳」は“束帯を挿んだ高貴な(高い官位を有する)人物”の意である。例えば大正期の中世史家・原勝郎の著作に室町期の宮廷貴族・三条西実隆を描いた『東山時代における一縉紳の生活』(1917年[1]がある。

日常会話においては、礼儀マナーを心得ている者を表現する際に“紳士的”と言うことがある。また、紳士のスポーツ(審判が存在せず、自身の良識に全てが委ねられるゴルフなど。ラグビーが、激しいぶつかり合いやボールの奪い合いがあるため“紳士が嗜む中では最も野蛮な”と評される)、紳士の趣味など、礼儀やマナーに厳しいというイメージと並んで、教養があり経済的にも裕福な年配の男性というイメージを持たれることが多い。

日本におけるスラング

ギャグマンガ日和の1コーナー「名探偵うさみちゃん」に登場するクラスメイト、クマ吉の弁解で「変態という名の紳士」がネタとして広まった。

以降、いわゆる実害はない変態的なところやエロ要素があるものを(主に男性向けとして)紳士と言い換える風潮が広まった。対象が女性の場合は淑女と言い換えることもある。

脚注

関連項目

外部リンク


  1. ^ 東山時代における一縉紳の生活 原勝郎 「藝文」京都大学文学部(青空文庫による紹介)


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