第2室戸台風 被害状況

第2室戸台風

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/07 01:26 UTC 版)

第2室戸台風(だい2むろとたいふう、昭和36年台風第18号、国際名:ナンシー / Nancy[1])は、1961年(昭和36年)9月16日室戸岬に上陸し、大阪湾岸に高潮などによる大きな被害をもたらした台風である。1934年室戸台風と進路がよく似ていたことからこの名称が付けられた。また、1951年の統計開始以来、日本に上陸した台風の中では上陸時の中心気圧が最も低く、2年前の伊勢湾台風にほぼ匹敵する勢力で本土を直撃した。しかし、伊勢湾台風の教訓を生かして災害対策が進められていたこと等もあり、室戸台風やジェーン台風などと比較しても、台風の規模等の割に、高潮による浸水面積や人的被害など全体的な被害は小さかった[2]


  1. ^ デジタル台風:台風196118号(NANCY)- 総合情報(気圧・経路図) - 国立情報学研究所(北本朝展)
  2. ^ a b c d 第二室戸台風 昭和36年(1961年) 9月15日~9月17日”. www.data.jma.go.jp. 2020年6月15日閲覧。
  3. ^ デジタル台風:台風リスト”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年5月8日閲覧。
  4. ^ 『台風に備える』 日本放送出版協会1972年
  1. ^ a b ただし、当時の単位はmb(ミリバール)であった。
  2. ^ 台風情報が発表される際には中心気圧は5hPa間隔とし、端数は丸めてしまうので、第2室戸台風の最低中心気圧は890hPaとして公表されている。
  3. ^ 当時の用語。「弱い」という語が油断を招いて災害につながる恐れがある等の理由で、1999年から現行の「熱帯低気圧」に改められた。
  4. ^ アメリカ軍は第2次世界大戦後から、台風やハリケーンの圏内や中心に気象観測用の大型飛行機を飛ばして観測を行なってきた。危険ではあるが、気象衛星やレーダーと違って直接に正確な観測記録を得られるという大きな利点がある。ハリケーンに対しては継続されているが、太平洋の台風に対しては、軍の予算削減により1987年を以って廃止された。日本は飛行機観測を実施していない。
  5. ^ 台風情報が発表される際には中心気圧は5hPa間隔とし、端数は丸めてしまうので、第2室戸台風の最低中心気圧は890hPaとして公表されている。
  6. ^ 当時は暴風雨圏と呼ばれた。
  7. ^ 当時の新聞記事(例:毎日新聞)より。風速15m以上の強風域は示されていない。気象庁が強風域を表示するようになったのは1965年頃からである。
  8. ^ 2位は1962年第28号の5.75日、3位は2002年第9号の5.00日。
  9. ^ 最大風速は、1965年9月10日に同じ室戸岬で台風第23号により69.8メートルが、最大瞬間風速は1966年9月5日に台風第18号(第2宮古島台風)により宮古島で85.3メートルが観測されて更新された。


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