浮雲 (映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/24 09:07 UTC 版)
受賞歴
ランキング
- 1959年:「日本映画60年を代表する最高作品ベストテン」(キネマ旬報社発表)第6位
- 1979年:「日本公開外国映画ベストテン(キネ旬戦後復刊800号記念)」(キネ旬発表)第4位
- 1989年:「日本映画史上ベストテン(キネ旬戦後復刊1000号記念)」(キネ旬発表)第4位
- 1989年:「大アンケートによる日本映画ベスト150」(文藝春秋発表)第5位
- 1995年:「オールタイムベストテン」(キネ旬発表)
- 「日本映画編」第3位
- 「世界映画編」第18位
- 1999年:「映画人が選ぶオールタイムベスト100・日本映画編(キネ旬創刊80周年記念)」(キネ旬発表)第2位
- 2009年:「映画人が選ぶオールタイムベスト100・日本映画編(キネ旬創刊90周年記念)」(キネ旬発表)第3位
エピソード
- 当初主演を依頼された高峰は「こんな大恋愛映画は自分には出来ない」と考え、自分の拙さを伝えるために台本を全て読み上げたテープを成瀬らに送ったが、それが気合いの表れと受け取られ、ますます強く依頼される羽目になった。
- ゆき子と富岡は何度も衝突しそのたびによりを戻すが、脚本を書いた水木洋子はその別れられない理由について「身体の相性が良かったからに決まっているじゃない」といった類の発言をしている。
- 仏印と屋久島の場面は現地に出向かず、伊豆でロケを行っている。なお、屋久島行きの船が出航する港の場面は、実際に鹿児島でロケをしている。[1]
- 1980年代に吉永小百合と松田優作のダブル主演でリメイクが計画されたが、本作のファンであり、高峰を尊敬していた吉永が「私には演じられない」と断ったため実現しなかった。[2]
評価
小津安二郎は「この間『浮雲』を見たが、いいね。大人の鑑賞に十分たえる。大変なもんだ。その少し前に『狂熱の孤独』ってフランス映画を見たんだが、問題じゃない。『浮雲』の成瀬のうまさーー長足の進歩をとげてるね。中篇的な監督から、ガカイのある大物になったという感じだ。そりゃ、二、三の欠点はある......それを入れても、今迄の日本映画の最高のレベルを行ってるよ。あれを見たんで今年の仕事が延びちゃった」と語っている[3]。
- ^ 美術監督の中古智が著書『成瀬巳喜男の設計』(筑摩書房、1990年)のなかで述懐している。
- ^ 日本映画専門チャンネル「吉永小百合、思い出の日本映画」(2014年10月放送)
- ^ 田中真澄編『小津安二郎 戦後語録集成』フィルムアート社、1989年、237頁。ISBN 4845989786。
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