東京メトロ13000系電車
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車内
内装についても、基本的な部分に関しては東武70000系との仕様の共通化が図られている[10]。
車内の照明には、天井の室内灯にLEDを使用した反射式の間接照明を採用し、まぶしさを軽減させることで適切な照度を確保している。車内の配色は、白色の内板パネルを基調とし、車端の妻面と座席の脇仕切り板は淡い木目調、床面を紺色として、落ち着いたシックな雰囲気としているほか、座席の表地のデザインは「夜空に浮かび上がるビル群」をイメージしたものとしており、都会的な印象を与えるようになっている。座席表地は龍村美術織物製のものが使用されている[11]。
車内を開放的な空間とするため、座席横の仕切りの一部や荷棚には透明な強化ガラス、連結面の貫通扉には透明な大型強化ガラスを採用しており、荷棚の強化ガラスには江戸切子をイメージした模様が描かれている。なお、荷棚の内部にLED照明が仕込まれており、荷棚そのものを淡く発光させることで棚下部の暗がりを低減させている。連結面の貫通扉の取っ手部分は、少ない力で開く事が出来るアシストレバーが採用されている[注 4]。
座席は片持ち式のロングシートで、1人あたりの座席幅を460 mmに広げるとともにS字ばねを使用してクッション性を改良しており、表生地にアラミド繊維を織り込むことで耐燃焼性の向上を図っている。7人掛けのロングシートには2・3・2席区分でスタンションポールを設置して定員着席を促すとともに、つり手につかまりにくい人に考慮している。また。混雑時において立客の手荷物などが着座している人に接触しないように、座席横の仕切りが大型化されたものを採用している。このほか、つり手と荷棚の床面高さを車両の車端部と中央部で変えており、さまざまな身長の乗客にも配慮している。
客室扉の上部には、情報表示装置として17インチワイド液晶画面が3つ並びで設置され、停車駅名や路線図・所要時間・乗換え案内といった旅客情報のほか、動画と静止画を織り交ぜた広告・ニュース・天気予報といった多岐にわたるコンテンツを放映する。また、車端部にはフリースペースが設置されており、立席客向けの腰当てバーが取り付けられている。従来はA線方向(南北線はB線方向)車端部のみ[A線(南北線はB線)側先頭車を除く]に設置されていた優先席も、13000系は両車端部(中間車の場合)に設置されている。(東武70000系も同様)
車内のスピーカーに高音質ステレオ放送システムを搭載しており、クリアな音質で聴くことが出来る[12]。さらに、車両基地での検査やイベントの際に使用することを想定し、車内でクラシック音楽やヒーリング・ミュージックを流せる機能を初めて搭載している。2017年7月に営業列車で誤って音楽を流したまま走ったところ、逆に一部の旅客から好評だった[13][14]ことから、2018年1月29日から試行的に日中の営業列車内でクラシック音楽やヒーリング・ミュージックをBGMとして流しながらの運行を開始している[12]。搭載している音楽の例はクロード・ドビュッシー作曲「月の光」、フレデリック・ショパン作曲「ノクターン」、フェリックス・メンデルスゾーン作曲「春の歌」、Mitsuhiro(永野光浩)作曲「朝空を開いて」「そよぐ緑」「陽を浴びて」である[12]。
戸閉装置(ドアエンジン)は、従来から東京メトロの車両で使われている空気式が採用されている(東武70000系は電気式)[6]。
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車内全景
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優先席
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車端部のフリースペース
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車内案内表示器と防犯カメラ
注釈
- ^ 03系の一部と、東武鉄道の日比谷線乗り入れ車両である20050系には、一部の車両を5ドアとした編成が存在する。営団03系電車#5扉車および東武20000系電車参照。
- ^ 「2号線直通車両規格」と書かれている書籍も見受けられるが、これは間違いである。なお、この規格の制定は前身の帝都高速度交通営団(営団地下鉄)時代である。
- ^ R32/R125/R134a混合冷媒。混合比率は順に23 / 25 / 52 重量パーセントである。
- ^ 同じ近畿車輛製のJR西日本225系電車100/5100番台などと同様のものである。
- ^ 動態保守と呼ばれており、自動で収集や集計された車両状態の各種データを基に、車両の定期検査などでの一部の検査省略などを図ることができる
出典
- ^ a b c d e 『日比谷線新型車両13000系 2017年3月25日(土)から本格運行開始します! 東武スカイツリーラインとの直通運転にて使用、2020年中に全編成導入します!』(PDF)(プレスリリース)東京地下鉄、2017年3月15日。 オリジナルの2017年8月6日時点におけるアーカイブ 。2020年5月1日閲覧。
- ^ エリエイ『とれいん誌』2019年1月号記事「MODELERS FILE 東武鉄道/東京地下鉄 70000系/13000系電車」参照。
- ^ 鉄道サイバネシンポジウム論文集2022 「同期リアクタンスモータシステムの開発」
- ^ a b c 『東京メトロ日比谷線、東武スカイツリーラインに新型車両を導入します ‐日比谷線・東武スカイツリーライン新型車両を導入し、日比谷線にホームドアを設置‐』(PDF)(プレスリリース)東京地下鉄/東武鉄道、2014年4月30日。 オリジナルの2019年12月2日時点におけるアーカイブ 。2020年5月1日閲覧。
- ^ 『東武スカイツリーライン・東京メトロ日比谷線直通新型車両「70000系」7月7日(金)運行開始』(PDF)(プレスリリース)東武鉄道、2017年6月22日。 オリジナルの2017年10月7日時点におけるアーカイブ 。2020年5月1日閲覧。
- ^ a b 小佐野景寿 (2017年4月8日). “東武の新型車両70000系は何が画期的なのか”. 東洋経済オンライン 鉄道最前線. 東洋経済新報社. 2017年8月10日閲覧。 アーカイブ 2017年8月10日 - ウェイバックマシン
- ^ a b 『東京地下鉄株式会社殿日比谷線新型車両受注に関するお知らせ』(プレスリリース)近畿車輛、2014年11月6日。 オリジナルの2020年3月22日時点におけるアーカイブ 。2020年6月2日閲覧。
- ^ 栗原景 (2014年7月26日). “君は日比谷線の新型車両を知っているか 東京メトロと東武鉄道が2016年度から導入”. 東洋経済オンライン 鉄道最前線. 東洋経済新報社. 2014年7月28日閲覧。 アーカイブ 2016年9月23日 - ウェイバックマシン
- ^ 所澤秀樹・来住憲司『東京の地下鉄相互直通ガイド』創元社、2018年9月25日、166-168頁。ISBN 978-4-422-24080-0。
- ^ a b 『東京メトロ日比谷線・東武スカイツリーライン新型車両の形式と基本仕様が決定 相互直通車両の仕様共通化を促進し、すべての車両をご利用いただきやすくします! 〜2019年度までに導入を進めます〜』(PDF)(プレスリリース)東京地下鉄/東武鉄道、2015年6月17日。 オリジナルの2019年9月11日時点におけるアーカイブ 。2020年5月1日閲覧。
- ^ “産業素材”. 龍村美術織物. 2020年6月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月4日閲覧。 アーカイブ 2022年5月23日 - ウェイバックマシン
- ^ a b c 『日比谷線車内で日中時間帯にBGM放送を試行運用します 13000系車両において2018年1月29日(月)から運用開始』(PDF)(プレスリリース)東京地下鉄、2018年1月24日。 オリジナルの2018年2月2日時点におけるアーカイブ 。2020年5月1日閲覧。
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- ^ 世界初 鉄道用「同期リラクタンスモーターシステム」実証試験に成功(PDF)(プレスリリース)東京地下鉄、2021年6月24日。2023年11月30日閲覧。
- ^ 世界初 鉄道用「同期リラクタンスモーターシステム」による省エネ化を実現(PDF)(プレスリリース)東京地下鉄/三菱電機、2022年11月10日。2023年11月30日閲覧。
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- ^ “近畿車輛、東京メトロ日比谷線向け新型車両を受注”. レスポンス (2014年11月7日). 2017年3月19日閲覧。 アーカイブ 2017年3月19日 - ウェイバックマシン
- ^ a b “当面は乗車位置が2種類に…日比谷線の新型車が本格デビュー 3月25日”. レスポンス (2017年3月15日). 2017年3月19日閲覧。 アーカイブ 2017年3月19日 - ウェイバックマシン
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2022』交通新聞社、2022年、76頁。
- ^ ““鉄ちゃん記者”の「最新鉄道マニアックス」 日比谷線の新型車両「13000系」は関西風味!? 「03系」が30年で引退するワケ”. 日経トレンディネット. 日経BP. pp. 3 (2016年9月6日). 2018年5月26日閲覧。 アーカイブ 2018年1月24日 - ウェイバックマシン
- ^ “東京メトロ13000系第7編成が鷺沼へ”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース. 交友社 (2018年12月4日). 2020年11月23日閲覧。 アーカイブ 2018年12月7日 - ウェイバックマシン
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