性差別
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同性愛と性差別
EUでは2006年1月に欧州議会が「同性愛嫌悪」に対する共同決議案を採決し、同性愛に対するあらゆる差別は人種差別と同様とされた。2000年に採択された欧州連合基本権憲章の第21条も性的指向による差別の禁止を明記している。
キリスト教圏、ユダヤ教圏、イスラム教圏では文学においても同性愛がタブー視されることが多かったが、日本では伝統的にその傾向はなく、文学の世界でも同性愛がしばしば表現されている。日本が伝統的にキリスト教国ではなく、同性愛が制度的に禁止されていたこともなかった。しかし、主要先進国とされる日本やアメリカ合衆国、ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、カナダの中で、法的に同性愛者の婚姻ないしそれに準じる地位(シビル・ユニオンないしドメスティックパートナーなど)を用意していない国は日本だけであり「制度的には、日本は主要先進国の中で最も同性愛者を差別している国家である」という見方もあるが(ただし、アメリカ合衆国は州により制度が異なる)、これは伝統的な衆道(男色)文化が主に性的嗜好や単に性欲の処理(当時は遊女が極めて高価であった)を目的としており、現代の同性愛とは全く異なるものであり、同性の恋愛や婚姻を想定していなかった為である。
日本では男女の結婚は、婚姻届を役所に提出することで成立し、戸籍上に両者の関係が記載され、その関係を公証してもらえる。夫婦は互いに同居、協力、扶助、貞操などの義務があるが、たがいの血族から姻族として親族として扱われる。また、互いの生活財の共有権や遺産相続権などを法律が保障する。また税法上、社会保障上の優遇措置などが受けられる。夫婦の一方が病気や障害を負ったときも、家族とみなされるため、互いの介護や看護などに特別な資格がなくても携われる。制度的に結婚していなくとも、内縁関係が認められれば、相続以外の権利は夫婦と同等に認められる。ところが、日本では同性結婚が認められず、同性間の内縁関係も基本的に認められない(部分的に内縁に準じる地位を認めた判例はある)。このため、同性愛のカップルが権利や優遇措置を得るためには、養子縁組という方法がとられることがある。しかし、養子縁組は本来同性カップルによる利用を想定した制度ではなく、カップルとしての権利が認められにくいという問題がある。
注釈
出典
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