対数正規分布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/25 04:12 UTC 版)
定義
平均 μ と標準偏差 σ > 0 に対し、正の実数を値にとる確率変数 X の確率密度関数 f(x) が
で与えられるとき、確率変数 X は対数正規分布に従うという。また、上記の確率密度分布に対応する対数正規分布を Λ(μ, σ2) と表記する[1]。
このとき、対応する分布関数 F(X) は
である。ただし、erfc は相補誤差関数、Φ は標準正規分布の分布関数である。
標準対数正規分布
特に μ = 0, σ2 = 1 のとき、この分布は標準対数正規分布と呼ばれる。
つまり標準対数正規分布 Λ(0, 1) は
なる確率密度関数を持つ確率分布として与えられる。
正規分布との関係
対数正規分布という名は、対数正規分布 Λ(μ, σ2) に従う確率変数 X の対数関数を取ったときに、新たな確率変数 Y = ln X が正規分布 N(μ, σ2) に従うことに由来する。また、正規分布に従う確率変数が負の値を取りうるのに対して、対数正規分布に従う確率変数は正の値のみ取るという性質を有する。
- ^ Crow & Shimizu 1988, p. 2.
- ^ Crow & Shimizu 1988, p. 5.
- ^ 高橋幹二 著、日本エアロゾル学会 編『エアロゾル学の基礎』森北出版、2003年、124頁。ISBN 4-627-67251-9。
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