嘉弥真島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/09 04:09 UTC 版)
歴史
島の東側に位置する丘の頂上に石積みの遺跡が残されており、遠見台的な用途であったと考えられている。また、この丘の頂上付近から土器片や沖縄産陶器、南東側の低地で15世紀頃の中国産陶磁器が出土しており、少なくとも2つの時期の遺跡が存在する可能性が指摘されている(早稲田編年第III、IV期)[22]。
近世には、小浜島の住民が通って、田畑を耕作したり、牧場を開いたりした。また、船の避難所に適していたことから、1751年には、小浜島の農民を移住させて津口(港)の管理にあたらせるよう、八重山在番が蔵元を通じて琉球王府に上申したが認められなかったとの記録が、琉球王府と八重山蔵元の往復文書集である「参遣状」に残っている[22]。
2001年(平成13年)に放送されたNHK連続テレビ小説『ちゅらさん』は、小浜島を主な舞台としており、この島でも一部の撮影が行われた[23]。
2013年(平成25年)2月26日には、島の1/4を焼く火事が発生している[1]。
観光
美ら花グループの加屋真島観光開発が竹富町から島を賃借して管理を行っており、同グループの旅行代理店部門である三和トラベル等の業者が石垣港または小浜島からシュノーケリングやスキューバダイビングなどの観光ツアーを催行している[6][5]。
2018年(平成30年)からは毎年7月7日に「カヤマ島七夕星まつり」が行われている[9]。第1回の2018年(平成30年)には、1泊2日で約200名が参加し、星空観測会や夏川りみらによるライブが行われた[7][8][24]。
施設
南西側海岸にシャワー、更衣室、水洗トイレを備えたレストハウスがあり[6][7]、キャンプが可能[3][23]。電気や水道はない[25]。また、レストハウスでは雨水や井戸水を利用しているため、飲用はできない[6]。
交通
簡易的な浮桟橋が整備されている。定期航路はないが、小浜島から3トン以下の小型船がチャーター運航しており[26]、ツアー[6][5][27]や、渡し船[27]で渡航が可能である。
竹富町では、航路の浚渫と船着場の整備を進めており、整備後には19トン級の船舶の入港や、石垣-嘉弥真島間の直行便の就航が可能になる予定である[26]。
注釈
出典
- ^ a b “海越え消火「想定外」 嘉弥真、島の4分の1焼く”. 八重山毎日新聞. (2013年2月27日). オリジナルの2013年8月22日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c “離島関係資料(令和4年3月)” (PDF). 沖縄県企画部地域・離島課 (2022年3月). 2022年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
- ^ a b c d “加屋真島”. おきなわ物語. 一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー. 2022年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月14日閲覧。
- ^ “竹富町地区別人口動態票(令和4年12月末)”. 竹富町. 2023年1月18日閲覧。
- ^ a b c d e “嘉弥真島”. DOR39. 2021年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “無人島・カヤマ島”. 三和トラベル. 2022年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
- ^ a b c d “七夕の夜に「星空保護区」の無人島で星まつり”. 琉球新報. (2018年4月21日). オリジナルの2018年4月21日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “七夕に無人島で1泊星まつり 「星空保護区」の沖縄・竹富町 150人限定ツアー”. 沖縄タイムス. (2018年4月22日). オリジナルの2018年4月22日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “天の川見上げ 七夕星まつり”. 八重山毎日新聞. (2022年7月8日). オリジナルの2022年7月8日時点におけるアーカイブ。
- ^ “加屋真島観光開発(株)”. 宮平観光. 2022年8月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
- ^ “島しょ別住民基本台帳人口及び世帯数”. 沖縄県. 2018年3月10日閲覧。
- ^ 平成14年内閣府告示第10号 沖縄特別振興特別措置法施行令の規定に基づき離島を指定した件 (PDF) 内閣府
- ^ “ツアーで行けるうさぎの楽園”. 沖縄しまさんぽ. 沖縄観光コンベンションビューロー (2015年10月27日). 2022年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
- ^ 中江訓(PDF)『20万分の1地質図幅「石垣島」』独立行政法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター、2009年 。
- ^ 中川久夫、土井宣夫、白尾元理、荒木裕「八重山群島 石垣島・西表島の地質」『東北大學理學部地質學古生物學教室研究邦文報告』第84巻、東北大学理学部地質学古生物学教室、1982年3月29日、1-22頁。
- ^ 前津栄信. “カヤマ島の自然 離島航路脇の無人島 カヤマ島”. 三和トラベル. 2022年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月10日閲覧。
- ^ 小林孝. “カヤマ島の自然 絶滅危惧種のコロニーがある島”. 三和トラベル. 2022年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月10日閲覧。
- ^ “来年のえとで注目! 沖縄の「ウサギ島」はなぜ誕生したのか 無人島に450匹生息”. 沖縄タイムス. (2022年12月16日). オリジナルの2023年3月26日時点におけるアーカイブ。
- ^ “自然環境の保全に関する指針 八重山編 沿岸域における自然環境の保全に関する指針 小浜島 沿岸域診断カルテ”. 沖縄県. 2018年6月30日閲覧。
- ^ “西表石垣国立公園 公園計画書” (PDF). 環境省 (2016年4月15日). 2019年1月27日閲覧。
- ^ “西表石垣国立公園 総括図5(1/25,000)” (PDF). 環境省 (2016年4月15日). 2019年1月27日閲覧。
- ^ a b 仲座久宣「小浜島の遺跡」『小浜島総合調査報告書』(レポート)、(PDF)沖縄県立博物館、2004年3月、89-92頁(日本語)。
- ^ a b “ビーチ特集 嘉弥真”. 美ら島物語. 日本トランスオーシャン航空. 2018年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月10日閲覧。
- ^ “満天の星に包まれ 竹富・加屋真島七夕星まつり 無人島で200人感動”. 琉球新報. (2018年7月14日). オリジナルの2018年7月14日時点におけるアーカイブ。
- ^ “無人島カヤマ島” (PDF). 三和トラベル. 2018年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月10日閲覧。
- ^ a b “加屋真島航路を整備へ 無人島活性化へ一手 竹富町 石垣直行便も就航可能に”. 八重山日報. (2019年2月1日). オリジナルの2019年2月10日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “加屋真島”. 沖縄しまさんぽ. 沖縄観光コンベンションビューロー. 2022年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
固有名詞の分類
- 嘉弥真島のページへのリンク