原動機付自転車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/05 00:21 UTC 版)
二人乗りの条件
- 車両の条件
- 排気量が50cc超であることが条件であるため、50cc以下の「原付」(第一種原動機付自転車、原付1種)は二人乗りは禁止されている。
- 50cc超125cc以下の小型自動二輪車(第二種原動機付自転車、原付2種)は、同乗者用のステップがあり、かつ、同乗者がつかむグラブバーまたはベルトがあること。
- 同乗者の条件[34]
- 運転免許の有無、年齢や体重の制限はない。
- 同乗者シートに正しく乗り足が同乗者用ステップに届くこと、ヘルメットの着用。
上記条件に沿わないため、以下の同乗者は違反。
- 乳幼児を背中におぶる
- 小さな子どもを運転手の前に立たせる
- 運転者の条件(免許)
- 普通自動二輪車(普通二輪)または、大型自動二輪車(大型二輪)免許取得後1年以上であること。
- 高速道路通行の条件
- 総排気量125㏄以下の普通自動二輪車(小型自動二輪車)、原動機付自転車は高速道路を通行できない。
略称に関する雑学
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略称としては「原付(げんつき)」が一般的で、行政的な文書でも使われている。
10代〜20代前半の若者、特にいわゆる「ヤンチャ」な若者はしばしば「原チャリ」と言う。「チャリ」は自転車を指している。そもそも定義が「原動機付自転車」であるし、元々の形状がエンジン付きの自転車であり、自転車の俗称が「チャリンコ」であることから自然発生的に生まれ根付いた俗称である(そもそも「チャリ」は自転車のベルを鳴らした時の擬音)。大人も「原チャリ」と言う場合があるが、年齢を重ね30代や40代になるに従い、子供じみた表現に感じるようになり次第に言わなくなり、正しい略語の「原付」と呼ぶようになる。(なおもっと乱暴に略して「原チャ」と言う人も一部にいるらしいが、これはあまり一般的ではない。)
モータースポーツ
モータースポーツ(オートバイ競技)において、ミニバイクは主に若手ライダーの育成カテゴリーで使用されている。レースによっては最低9歳からレース参戦が可能となっており[35]、ポケットバイク(ポケバイ)を卒業した小中学生のライダーが次のステップアップ先としてミニバイクレースを選択することが多い。
2021年からは、ロードレース世界選手権(MotoGP)の主催者であるドルナスポーツが、新たに「FIM MiniGP World Series」を発足させた。同シリーズでは世界各国で10 - 14歳のライダーがワンメイクのミニバイクでシリーズを競い、シリーズランキング上位者は年末に開催される「MiniGPワールドファイナル」に招待され、さらにそこで好成績を残すことでMoto3等へのステップアップを図れるというもの。2022年からは日本でもシリーズが発足している[36]。
注釈
- ^ 自転車を「チャリンコ」と呼ぶ文化に基づく。
- ^ (50cc以下区分の場合、設計は多くが「49cc」となっている。50.0ccで製作することが困難であることと、50ccをほんのわずかでも超えると法律違反となるため、念のため49ccにしてある。)
- ^ 道路交通法施行令第11条より。30km/hを超える最高速度が指定されている道路であっても、30km/h以下で走行しなければならない。
- ^ 片側(一方通行の場合は道路全体)が三車線以上で「原動機付自転車の右折方法(小回り)」の標識が無い場合、又は、車線数に関わらず「原動機付自転車の右折方法(二段階)」が設置されている場合。
- ^ 保安基準における「最高速度」は、法規制速度のことではなく、車両の性能上の最高速度のことである。
- ^ 特定小型原動機付自転車は、免許不要であり、16歳以上であれば運転可能である。
- ^ 小型自動車(登録ナンバー車)格であれば、道路運送車両法違反(未登録運行罪)にも問われる。
- ^ 道路外出入りのための横断や、駐停車のために規定の路側帯に入る場合を除く。
- ^ a b c 特定小型原動機付自転車を除く。詳細は同項目を参照。
- ^ それぞれ罰則あり。特定小型原動機付自転車も対象である。なお、電動キックボードや一般原付・自動二輪車等であって密閉のボックス等を備えない車両については証書の携行に困難が伴うとされたため、2023年(令和5年)6月1日施行の改正法令および自動車損害賠償保障法に係る民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律に基づき、スマートフォン等による電磁的提示も有効となる予定である。ただし詳細は未詳
- ^ 特定小型原動機付自転車も対象である。
出典
- ^ 「二輪における運転免許制度改正の歴史」
- ^ ウェブアーカイブ - 日本自動車工業会「二輪車販売台数の内訳(2012年時点)」
- ^ “自動車:特定小型原動機付自転車について - 国土交通省”. www.mlit.go.jp. 2023年7月2日閲覧。
- ^ “自動車:道路運送車両の保安基準(2022年12月23日現在) - 国土交通省”. www.mlit.go.jp. 2023年7月2日閲覧。
- ^ “国土交通省|報道資料|特定小型原動機付自転車に関する保安基準の整備等を行います!”. 国土交通省. 2023年7月2日閲覧。
- ^ 道路交通法第85条第2項
- ^ 道路交通法第85条第2項
- ^ 道路交通法第34条第5項
- ^ [1]
- ^ 道路運送車両法第四四条、および道路運送車両の保安基準第六十二条の三より。
- ^ “道路運送車両の保安基準の細目を定める告示”. 自動車交通局 技術安全部環境課 (2012年10月1日). 2020年1月19日閲覧。
- ^ 『セグウェイ』は整備不良…50万円の罰金命令 - Response.jp
- ^ a b c “産業競争力強化法関係|国家公安委員会Webサイト”. 国家公安委員会Webサイト. 2023年7月2日閲覧。
- ^ a b “産業競争力強化法に基づく新事業活動計画を認定しました (METI/経済産業省)”. www.meti.go.jp. 2021年2月17日閲覧。
- ^ a b c 「立ち乗り電動スクーター」に係る特例措置について(通達) (PDF) 警察庁交通局交通企画課長、警察庁交通局交通規制課長
- ^ a b “新事業特例制度の活用実績(METI/経済産業省)”. www.meti.go.jp. 2021年2月17日閲覧。
- ^ a b 国家公安委員会告示第四十三号 (PDF)
- ^ https://www.meti.go.jp/press/2020/10/20201016005/20201016005-1.pdf
- ^ https://www.meti.go.jp/press/2020/10/20201016005/20201016005-3.pdf
- ^ a b https://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/shinjigyo-kaitakuseidosuishin/press/210115b_press.pdf
- ^ https://www.meti.go.jp/press/2020/10/20201016005/20201016005-2.pdf
- ^ https://www.npa.go.jp/laws/kaisei/furei/200925/honbun.pdf
- ^ a b c https://www.npsc.go.jp/policy/list/koutsuu/sankyouhou.pdf、p.7
- ^ 規制改革集中受付期間/全国規模での規制改革要望に対する回答への再検討要請(様式1) (PDF) (p.4「原動機付自転車の最高速度制限の緩和」管理コードz0100070)
- ^ 二輪車特別委員会の調査提言書「二輪車の利用環境デザイン」 (PDF)
- ^ 八重洲出版 雑誌 モーターサイクリスト 2009年5月-11月号の集中連載記事「50ccはいらない?」第1回~第7回。二輪販売業関係者の提言は第5回と第6回、二輪車特別委員会委員長の免許制度の技能講習案の詳しい説明は第7回
- ^ 「クルマの免許で125ccバイクまで」の是非を問う
- ^ “手軽な「原チャリ 」消えてしまうのか50cc原付一種 各社のラインアップは今”. 乗りものニュース. (2021年8月22日) 2023年11月3日閲覧。
- ^ “若者の味方「原付バイク」はどこへ消えた? ヤマハ・ホンダ提携が示すバイク文化の凋落”. 東洋経済ONLINE. (2016年10月10日) 2023年11月3日閲覧。
- ^ “「原付免許は125ccまで」”. モーターファン. (2023年9月11日) 2023年11月3日閲覧。
- ^ “原付き免許で「小型バイク」可能に、警察庁が検討 排ガス規制に対応”. 朝日新聞デジタル. (2023年9月7日) 2023年11月3日閲覧。
- ^ “"原付きバイク"総排気量125cc以下も区別追加検討 警察庁”. NHK NEWS WEB. (2023年9月11日) 2023年11月3日閲覧。
- ^ バイク・原付の事故率と事故の原因
- ^ バイクの二人乗りの条件。原付や子供の二人乗りは禁止?高速はいつから乗れる? チューリッヒ保険
- ^ ミニバイク エントリー方法 - 岡山国際サーキット
- ^ <Road to MotoGP> ついに世界統一規格「ミニGP」スタート! - Webオートバイ・2022年4月18日
- ^ アキヨシ カズタカ『げんつき 相模大野女子高校原付部』株式会社KADOKAWA、2013年1月。ISBN 484014785X。
- ^ トネ・コーケン『スーパーカブ』株式会社KADOKAWA、2015年5月。ISBN 4041056632。
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