作業用ザクII ザク・マインレイヤー

作業用ザクII

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/28 09:50 UTC 版)

ザク・マインレイヤー

『MSV』に登場(型式番号:MS-06F)。

ザクIIの背部バックパックを機雷(ハイドボンブ)射出機とスラスターを装備した大型バックパックに換装したタイプである。機雷散布を目的とした機体であり、プロペラントの増積により通常のMS-06Fの5倍の行動時間を要する一方、大型の散布用バックパックの重量により運動性能は鈍重となっている。頭部ユニットとバックパックがケーブルで直結していて、通信機能は指揮官機なみに強化されている。型式番号はMS-06Fのままとなっている。

大戦初期には連邦軍艦艇に大きな被害を与えていたが、大戦後半にジムが登場すると鈍重な当機の被害は次第に大きくなっていき、活動範囲が狭められていった。また、ゲーム『機動戦士ガンダム 一年戦争』では、宇宙攻撃軍の拠点ソロモン配備機も登場。これはドズル・ザビ専用MS-06Fを模した機体で、ドズル機の特徴である両肩のスパイクアーマー、濃い縁と金色のエングレービング風のカラーリング、大型ヒートホークの装備が施されている。通常機と指揮官機の2種類がある。

漫画『ゼロの旧ザク』では、ソロモンを脱出したニルス・テオレルらを救助したチベ級重巡洋艦「チェーホフ」を旗艦とした部隊の運用機として複数登場。「チェーホフ」艦長のイリアスの機体にはブレードアンテナが装備されている。

画稿の初出は1982年4月に講談社が発行した『SFプラモブック(1) 機動戦士ガンダム』同書籍掲載時の呼称は「ザク=オプショナルパーツ」[9]。プラモデル化された際は、バックパックをともに製品に付属する一般型用に換装すればノーマルのザクIIとなるうえ、さらにプロポーションの改善や旧キットでは再現されなかった可動を実現したリメイク的商品となり、「完璧版ノーマルザク」と謳われた[10]。後に当キットをベースに06Rの携帯武装を付属させた、シャア専用ザクのスペシャルキットがキャンペーン用の景品として用意され、ガンプラ購入者に店頭での抽選を行い、当選者に配られたことがあり、一般販売ではないが明確なリニューアルキットとしてHGガンダム以前に存在した初めてのガンプラでもある。マスターグレードでもザクVer.2.0のバリエーションキットとして発売されている。


  1. ^ a b 『機動戦士ガンダム MS大全集98』メディアワークス、1998年5月、22頁。
  2. ^ a b c d 機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』330頁。
  3. ^ a b c d e f 『ガンダムメカニクス2』ホビージャパン、1998年12月。
  4. ^ ゲーム『SDガンダム GGENERATION』シリーズ。
  5. ^ 『NEO COMICS 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 フィルムコミック 5 破られた待機命令』辰巳出版、1997年12月、102-103頁。(ISBN 978-4886412812)
  6. ^ 昼MSザクタンク 2021.
  7. ^ OUT』1985年6月号、みのり書房、105頁。
  8. ^ a b c d e 『機動戦士ガンダムUC メカニック&ワールド ep 4-6』双葉社、2013年5月、81頁。
  9. ^ 『SFプラモブック1 機動戦士ガンダム』講談社、1982年4月、13頁。ISBN 4-06-174381-3
  10. ^ モデルグラフィックス』2008年4月号、大日本絵画、22頁。
  11. ^ ガンダムセンチュリー』みのり書房、37頁。
  12. ^ 講談社『機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション1 ザク編』76頁。
  13. ^ 『機動戦士ガンダムMS大全集2013[+線画設定集]』87頁、332頁。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「作業用ザクII」の関連用語

作業用ザクIIのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



作業用ザクIIのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの作業用ザクII (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS