プロヴディフ
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経済
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豊かな農耕地帯の中央に位置するプロヴディフは、20世紀初頭より産業の拠点として発展してきた。食品加工や、タバコ、醸造、繊維は、この地域の産業の中心を占めてきた[72]。共産党支配下の時代には、市の産業は大幅に強化され、その中心は重工業へと移った。こんにちでもプロヴディフでは鉛や亜鉛の精錬、機械、電子機器、貨物自動車の製造、化学工業、化粧品製造などの産業がある。1989年の共産主義体制終焉とそれによる計画経済の頓挫によって、数多くの製造拠点が閉鎖に追い込まれた。
プロヴディフは、ブルガリア全土で最も急速に発展している地域のひとつであり、域内総生産は年率12%-13%程度である。2005年の時点で、域内総生産は94億レヴァ(およそ48億ユーロ)であり、2001年の水準の188%に相当する。この期間に利益の大きさは4.5倍にまで拡大している[73]。失業率は6.5%であり[74]、国内平均よりも低い。ただし、自治体の境界がほぼ市街地と重なっており、自治体の領域が純粋に都市部のみによって形作られているという事情もある。投資は順調に伸びで2005年には4億6500万ドルに上っており、産業の一部は周囲のマリツァあるいはロドピ自治体に移転し、ラディノヴォ(Radinovo)の工業地帯などを形成している[73]。
1990年代末になると再び経済は拡大に転じ、街やその郊外、主にマリツァ自治体に工場が建つようになった。この時代には、新しい工場を建てるために総額で5億ユーロが投資された。その中には、1850人を雇用し年に45万個の冷蔵庫を製造するリープヘルの工場や、2000人を雇用するソコタプ(Socotab)のタバコ工場、500人を雇用し年間50万台を製造する自転車工場[75]、シュナイダーエレクトリックの電子工場[76]、バイオディーゼル・プラント、ブルサフィル(Bulsaphil)繊維工場(従業員790人)の他、CDプレーヤーやその他の電子機器の製造工場などがある。バルカン半島で最大の電子工場が郊外のヴォイヴォディノヴォ(Voivodinovo)で操業を始めている[77]。
ビジネス・オフィス需要に応えるために、トラキヤ区に新たにビジネス・パーク・プロヴディフが建設される予定である。68百万ユーロが投じられ、11万平方メートルを占めるビジネス地区が造成される予定である[78][79]。また、街の北西に位置するラディノヴォ(Radinovo)には、5万平方メートルを占める商業・工業地区が造成される予定である[80]。
商業
商業部門は急速に発展している。中央区およびトラキヤ区を中心に、新しいショッピング・センターが建てられている。代表的なものとして「グランド」や、カピタン・ライチョ通りにある「Market Center」[81]ほか2つのショッピング・センター[81]、トラキヤのフォーラム、エクセルシオールなどがある。また建造中のショッピング・センターもあり、4千万ユーロが投じられ、4万平方メートルの広さち11の映画館、700台収容の駐車場を持つ施設の建設が進められている。また、5千万ユーロを投じて建設が進められるセントラル・モール「マルコヴォ・テペ」[82]や、6千万ユーロを投じてトラキヤ区にもショッピング・モールとホテルの複合施設を建設中であり[83][84]、この他にも計画中や建造中の施設がある。
郊外にはメトロ、カウフラント(Kaufland)、サニ(Sani、アウトレット)、プラクティケア(Praktiker)、ビラ(Billa)、ミスター・ブリコラージュ(Mr. Bricolage)、バウマックス(Baumax)、テクノポリス(Technopolis)、テクノパーク・ヨーロッパ(Technopark Europa)などの大型量販店が出店している。街のショッピング需要の中心となるのは旧市街などの街の中心地区であり、多くの販売店、カフェ、レストランなどが立ち並ぶ。旧市街には多くのカフェや工房、おみやげ物店があり、中心地区の細い路地は「カパナ」(Капана、「罠」の意味)と呼ばれている。
プロヴディフ国際フェア(Plovdiv International Fair)は1892年以降毎年開催されており、ブルガリアをはじめ南東ヨーロッパで最も古くから続く国際フェアである。13万8千平方メートルの展示会場では各国の企業が集まって様々な展示を行われる。フェアには、マリツァ川北岸の35万2千平方メートルが会場として利用される[85]。フェアには各国から60万人が訪れている[86]。
街には1987年以降免税区域が設けられ、鉄道や自動車輸送の貨物を扱う税関ターミナルがある[86]。
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