フェスティバルゲート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 03:33 UTC 版)
概要
大型遊具や娯楽施設と商業施設を合体させた「都市型立体遊園地」として、1997年(平成9年)7月18日に開業。総面積1.4ha、店舗面積5,700m2。約380台収容の駐車場や、約120台収容の駐輪場も設けられていた。
新世界のランドマークである通天閣から見て南南西300mほどの場所にあり、東隣には温浴施設「スパワールド」があり同日に開業した。
遊戯施設の利用は有料だが、入場は無料だった。地下には地下鉄御堂筋線の動物園前駅への連絡通路や、市バスの「地下鉄動物園前」停留所(操車扱いも実施)も設けられ、同地への抜け道として通ることもできた。
しかし、来場客の減少により、2007年(平成19年)7月31日までにほぼ全ての店舗及びアミューズメントの営業を終了し、10年の歴史に幕を下ろした。閉鎖後の跡地は2009年(平成21年)1月30日に行われた競売でマルハンが入札し、改築計画を発表[1][5]。
施設内容について
施設は泉陽興業がプロデュースを手掛け、アメリカ・サンディエゴのホートン・プラザ(en)を参考にアミューズメントを中心に飲食や映画などを複合化しリピーターを増やす目論見としていた[6]。
建物は海底に沈んだ古代都市をイメージした外観で[6]、外観は周辺の町並みと違和感なく馴染む意匠を心がけ館内は実際よりも広く感じさせるべく迷路的な動線とし夕方以降はファンタジックな照明演出も行われた[7]。
西南角にそびえる高さ約45m・幅52mのH型のゲートタワーから入っていくと、2階のプラザ I、プラザ II、プラザ IIIと呼ばれる3つの広場につながっていた。3つの広場は遊技施設や商業施設が一体化した都市型遊園地内にあり、遊びのおもちゃ箱を連想させるような夢空間を演出していた。
8階建てで、2階の中心部から吹き抜けとなっており、その中を全長約750m、最大斜度約50度、最高速約100km/hのジェットコースター「デルピス・ザ・コースター」が縦横無尽に駆け抜けた。レーンは建物を突き抜けて外側にも設けられて独特の外観を構成していた。また、ゲートタワーの下の空間にはゴンドラ2台が振り子運動と宙返りを繰り返す絶叫マシン「クロノス」があり、このほかにもイルミネーションが美しいメリーゴーランド、乗り物に乗ってレーザー銃で標的を倒すシューティングシミュレーションゲームなど様々な遊戯施設が各階フロアに配置されていた。
また、海外の珍しい雑貨やアクセサリーなどを取り揃えた商店やレストランが多数入居。内装はイタリアのベネチアやアメリカのウエスト・コーストなど海と関わりの深い都市や街をテーマに演出され、買い物やカフェテラスで食事をしながら、遊戯施設で遊ぶ人の歓声を楽しむこともできた。7階にはスクリーンを4つ備えた映画館「動物園前シネフェスタ4」が併設されており、4館あわせて約600人を収容できた。
マスコットキャラクターは、イラストレーターの久保俊明(現:久保晶太)により描き下ろされた「タラッタ」。名前はギリシャ語で「海」を意味する。開園後の一般公募で決定された。
- 営業時間(1999年(平成11年当時)
- 年中無休・入場無料
- 飲食店舗 10時 - 23時
- 物販店舗 10時 - 20時
- アミューズメント 10時 - 22時
- プリペイドカード
- アミューズメント施設が利用できるカード。インフォメーションセンターならびに各施設の周辺に設置の自動販売機で購入。
- 1,100円券 - 1,000円
- 3,400円券 - 3,000円
- 5,800円券 - 5,000円
- ^ a b c 『フェスティバルゲートの落札について』(PDF)(プレスリリース)株式会社マルハン、2009年1月30日 。2016年10月27日閲覧。
- ^ a b “フェスティバルゲート”. 実績の紹介. 株式会社大林組. 2016年10月27日閲覧。
- ^ “フェスティバルゲート”. 建築施工実績. 村本建設株式会社. 2016年10月27日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag グラビア特集 蘇るルナパーク!「新世界」活性化目指し、いよいよフェスティバルゲート始動!! - アミューズメント産業1997年8月号
- ^ a b c d e フェスティバルゲート:再入札、娯楽施設会社が落札--14億2,000万円
- ^ a b c 人・モノ・おおさか 新世界を21世紀のアミューズメントタウンに 泉陽興業株式会社取締役企画開発部長高殿修さん - Chamber 1993年12月号(大阪商工会議所)
- ^ 高殿修「「都市型立体遊園複合施設・フェスティバルゲート」の紹介」 - 建築設備&昇降機 No.10(日本建築設備・昇降機センター 1997年)
- ^ a b 関西国際空港と地域開発の主なうごき1993年3月 - 経済月報1993年5月号(紀陽銀行調査部)
- ^ a b フェスティバルゲート、開業から14ヶ月で来場者1000万人を突破 - アミューズメント産業1998年11月号
- ^ 新世界アーツパーク事業
- ^ 大阪・破綻遊園地落札契約解除の韓国系開発会社に8億円支払い命令 産経ニュース 2010.5.20
- ^ Art Theater dB、cocoroom
- ^ サンクスフェスティバルゲート(リンクを右クリックなどでコピーしてブラウザのアロケーションバーに貼り付けてアクセスすること)
- ^ フェスティバルゲートの売払い実施要領 概要 (PDF)
- ^ “破綻した大阪の都市型遊園地「フェスティバルゲート」をマルハンに売却。”. ナリナリドットコム. (2009年1月30日) 2013年2月15日閲覧。
- ^ 『「マルハン大阪 韓流PROJECT」始動』(PDF)(プレスリリース)株式会社マルハン、2013年7月10日 。2016年10月27日閲覧。
- ^ “紆余曲折の末、フェスティバルゲート跡にドン・キホーテ出店へ マルハンと契約し”. 産経WEST. (2014年8月4日) 2015年1月2日閲覧。
固有名詞の分類
遊園地 |
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日本の遊園地 (閉園) |
マリンパーク山田 メキシコサボテン公園 フェスティバルゲート TBS樽前ハイランド 神戸ポートピアランド |
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