ノルム代数 単位元添加

ノルム代数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/12 01:26 UTC 版)

単位元添加

(単位的とは限らない)任意の K-ノルム代数 A は、その「単位化」(unitalization) のイデアルになる。この「単位化」は線型空間の直和 AK 上にノルムと積を

入れて得られる単位的ノルム代数である(ただし、ノルムは max(‖ a ‖, |λ|) など同値なノルムに取り換えてよい)。

バナッハ代数の単位化はふたたびバナッハである。

C*-環の単位化は自然な対合とノルム ‖ (a,λ) ‖ = supbA,‖ b ‖≤1 ‖ ab + λb ‖ のもとで C*-環である。例えば、X局所コンパクト空間とするとき、X 上の連続なスカラー値函数で無限遠で消えているもの全体に一様収束のノルムを入れた C*-環 C0(X) の単位化は Xアレクサンドロフコンパクト化英語版 X+ 上の連続函数環 C(X+) である。その具体例として C0(ℝn) の単位化は C(Sn) になる。


注釈

  1. ^ 文献によっては、適当な定数 C (≥ 0) によって劣乗法性を弱めた
    を条件とするものもある。しかしそれによって新たな内容が得られるわけではない: 実際 C = 0 ならば自明環であり、C > 0 に対してはもとのノルムを C で割って新たに同値なノルムを得れば、それは定数因子のない劣乗法性を満たす。
  2. ^ 実はノルム x ↦ ‖ x ‖同値なノルム x ↦ sup‖ y ‖ = 1 ‖ xy ‖ に取り換えて単位元のノルムを 1 にすることができる。

出典

  1. ^ 例えば normed ring in nLab
  2. ^ normed field in nLab
  3. ^ F. F. Bonsall, J. Duncan: Complete Normed Algebras. Springer-Verlag 1973, ISBN 3540063862, Kapitel I. Definition 10
  4. ^ normed division algebra in nLab 2. Definition
  5. ^ Bruce Blackadar: K-Theory for Operator Algebras, Springer Verlag (1986), ISBN 3-540-96391-X, Kapitel II, 3.1
  6. ^ J. Cuntz, R. Meyer, J. Rosenberg: Topological and Bivariant K-Theory, Birkhäuser Verlag (2007), ISBN 3-764-38398-4, Definition 2.11 und nachfolgender Text





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