スーパージェッター
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スーパージェッター (未来からきた少年 スーパージェッター) | |
---|---|
ジャンル | SFアニメ |
アニメ | |
原作 | 久松文雄 |
監督 | 河島治之 |
シリーズ構成 | 河島治之 |
脚本 | 筒井康隆、山村正夫、眉村卓、 辻真先、半村良、豊田有恒 ほか |
キャラクターデザイン | 久松文雄 |
音楽 | 山下毅雄 |
アニメーション制作 | TCJ |
製作 | TBS(企画制作) |
放送局 | TBS系列 |
放送期間 | 1965年1月7日 - 1966年1月20日 |
話数 | 全52話 |
映画 | |
脚本 | 加納一朗(監修・脚本) |
音楽 | 山下毅雄 |
制作 | TCJ(動画制作) |
製作 | TBS(企画制作) |
配給 | 東映 |
封切日 | 1965年7月24日 |
上映時間 | 25分 |
その他 | 『まんが大行進』にて上映 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
現在、正式な作品名は『未来からきた少年 スーパージェッター』とされており、その典拠は現存するオープニングフィルムのタイトル表示である。しかし、このオープニングには話数がかなり進んだ本編のカットも含まれていることから差し替えである可能性があり、当時の出版物や玩具などの版権商品に「未来からきた少年」を冠したものは確認されていない。
また、準備稿での番組タイトルは『スーパー・サンダー・シリーズ』であった。
作品解説
この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2015年5月) |
本作はTBS(東京放送)が企画したオリジナル作品である。TCJ(現・エイケン)が動画制作を担当。
TBSが自らアニメ作品を企画した経緯は、『エイトマン』の海外放映権にまつわるトラブルに由来する。TBSが『エイトマン』の海外放映権をアメリカのABC Filmsに販売した際、契約書が英語だったためにTBS側は契約時に内容を確認できなかった。そのため、放映権以外にも商品化権・音楽著作権・出版権などの海外における『エイトマン』の諸権利を一括して売る契約であることが、契約書の翻訳後に判明した。
さらに、『エイトマン』は原作が存在する作品だったため、原作者や出版社に無許可で権利を売却してしまったことも問題になった。そのため、原作者の平井和正、桑田次郎、そして出版社の講談社に事後承諾を求めることになった。
上記のトラブルの反省から、本作では権利をTBSに集中させるべくオリジナル作品になることになった。久松文雄の漫画はいわゆる「原作」ではなく、雑誌展開のための漫画化作品である。第1話はパイロットフィルムとして制作された。草創期のアニメ界ではSFものを書けるシナリオライターがおらず、前番組の『エイトマン』に続く形で、まだ売れっ子になる前のSF作家が脚本を執筆、SF性の濃いアイデアとストーリーを生み出した。また、推理作家の加納一朗、山村正夫が参加したことで、日本推理作家協会のテレビラジオ委員会を通じたTBSとの交渉で脚本家にも原作権が認められ、商品化権料の半額を久松と分け合う形で配分された。豊田有恒の場合、当時の大学卒の初任給100か月分にあたる約200万円を得たという。また筒井康隆はこの版権料によって、結婚し上京した[1]。
提供は丸美屋食品工業。ただし、(カラー版を含む)再放送時には複数社提供で放送されていた。
モノクロ版とカラー版
本作は元々モノクロで制作されていたが、後に海外輸出向けに第1・9・14・15・16・17・22・24・25・26・28・30・31・32・34・35・36・38・39・41・42・45・47・49・51・52話の合計26本がカラーでリメイクされた。モノクロ版の原動画を元に制作された回と、新たに作画をやり直した回があり、一部キャラクターはモノクロ版とデザインが異なっている。日本国内でも、モノクロ版の放送終了後にカラー版が放送された。
1993年に発売されたLD-BOXでは、モノクロ版のフィルムが全話揃っていなかったこともあり、カラー版が存在する回についてはカラー版を収録し、残りはモノクロ版を収録という形が執られた。カラー版は1980年代初頭まで全26話揃った状態で再放送されていたが[2]、LD化時点でエイケンに現存していたフィルムは計22話分のプリントのみで、第17話「ゴールドマシン」、第25話「ジェッターを狙え」、第31話「黄金の遺跡」、第35話「超特急アロー号」のカラー版は紛失していた。また、カラー版のオープニングフィルムも紛失していたため、VHS版では本編映像を流用して新規制作されており、LD-BOXではオープニングのみがモノクロ版となっている。
その後、DVD化に際してエイケンの倉庫を捜索したところ何も書かれていない箱があり、その中からモノクロ版のマスターポジが発見された[3]。2002年に発売されたDVD-BOXにはモノクロ版全52話が収録されているほか、映像特典として第1話のカラー版も収録されている。これにより、モノクロ版とカラー版を見比べることができるようになった。絵コンテ完全復刻盤(第15話)が特典として付属。2004年に単品のDVD全8巻が発売された。
2011年10月9日から2012年4月22日までTBSチャンネルで放送された際には、カラー版(第1話)とHDリマスター版(第5話 - 第52話)が混在していた。2014年3月6日から同年3月30日までTBSチャンネル2で放送された際には全話HDリマスター版になったが、モノクロ版とカラー版が重複している回はカラー版、重複していない回はモノクロ版で放送されていた。LD化時点で紛失していたカラー版フィルムのうち、第25話・第31話・第35話の3話分は後に発見され、HDリマスター版のラインナップに加えられている[4]。
- ^ 『筒井康隆 自作を語る』早川書房
- ^ 1979年に広島ホームテレビで、1981年に北海道文化放送で再放送が行われている。
- ^ 「星まこと「もっとマンガを知りたい!」第29回『幻の『スーパージェッター』モノクロ版全話が、ついに見られる!』」『まんだらけZENBU』第17巻、まんだらけ出版部、2002年12月、362頁。
- ^ “スーパージェッター(HDリマスター版)|アニメ・特撮|TBS CS[TBSチャンネル]”. TBS. 2015年8月13日閲覧。
- ^ 『ロマンアルバム⑥別冊テレビランド『スーパージェッター』』徳間書店、1978年、76頁。
- ^ 流星号の体当たり場面が、モノクロでは「大都市で壁を粉砕」だったのが、カラーでは「山地で岩を粉砕」にする、など。
- ^ a b 『河北新報』1965年7月1日 - 9月30日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『河北新報』1965年7月4日 - 9月26日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『福島民報』1965年5月7日 - 10月1日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『福島民報』1965年2月22日 - 1966年3月31日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『福島民報』1965年1月18日 - 1966年4月11日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『福島民報』1965年4月29日 - 1966年3月17日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『北國新聞』1965年6月2日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『北國新聞』1965年4月1日付朝刊、テレビ欄。
- 1 スーパージェッターとは
- 2 スーパージェッターの概要
- 3 ストーリー
- 4 スタッフ
- 5 放送局
- 6 関連事項
固有名詞の分類
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