ストレイト・ジャケット ストレイト・ジャケットの概要

ストレイト・ジャケット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/03 06:08 UTC 版)

ストレイト・ジャケット
ジャンル SF[1]アクション[2]ファンタジー[1]
小説
著者 榊一郎
イラスト 藤城陽
出版社 富士見書房
レーベル 富士見ファンタジア文庫
刊行期間 2000年8月20日 - 2010年9月18日
巻数 全14巻(本編11巻+短編集・番外編3巻)
漫画
原作・原案など 榊一郎
作画 西川秀明
出版社 白泉社
掲載誌 ヤングアニマル嵐
その他 2004年22号(読み切り)
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画
ポータル 文学漫画

2007年6月20日T.O Entertainmentプロデュースによるアニメ化が発表され、同日に公式サイトオープン。2007年秋より全3巻でDVDがリリースされる。

モールドと呼ばれる鎧をまとって魔族と戦う戦術魔法士「タクティカル・ソーサリスト(通称:ストレイト・ジャケット)」の青年レイオットと、彼の同居人でCSAである少女カペルテータの周りで起こる戦いの物語。彼らの住む街トリスタンで起こる魔族の事件と共に、裏で大きな謎が暗躍している。

あらすじ

登場人物

主要登場人物

レイオット・スタインバーグ (Reiot Steighnberg)
本作品の主人公であり、無資格の戦術魔法士。黒髪と黒い瞳の、東方系の外見だが孤児のため出身は不明。いつも黒いロイド型サングラスを鼻先に掛けていて、青いロング・コートを着用している。本名、年齢、全て不詳(外見的には二十代中盤ほど)。AB型。幼い頃の記憶がないようである。魔族専門の戦術魔法士として大陸でもトップクラスの実力の持ち主。過去にある人物を殺した自責の念からか生に対する執着が希薄だが、ネリンと会ってから少しずつ心境が変化している。普段は気だるげで胡散臭い雰囲気を醸し出しているが、魔族との戦闘中は非常にテンションが高くなる。斜に構えたような言動が目立つが、完全に他人を突き放すことができない甘さも持っているため、しばしばジャックやフィリシスからは「不器用」と評される。また、「周囲を気遣わない」と思われているが、戦闘中に後ろの人間に魔族の攻撃があたる、という状況で咄嗟に回避せず防御の魔法を使う一面も持つ(フィリシス曰く「甲斐性なしの癖に変なとこで気が利く」)。なお、唯一の趣味は料理であり、その腕はネリンよりも上手い。使用モールドは〈スフォルテンド〉。
銃器の扱いに長けており、拳銃からライフルまで幅広く使いこなす。
カペルテータと同居していて、一応は保護者に近い立場であり、食べ物やベッドや小遣いは過不足なく与えているが、束縛もしてはいない。最終巻の終章(本編の二年後)では恋人関係であることが示唆されている。
名前の元ネタはギター・メーカーのスタインバーガー[4]
カペルテータ・フェルナンデス (Kapeltetha Ferrnandess)
CSA(先天性魔法中毒患者)の少女。13歳。虚ろな心の持ち主で、何事にも淡々としている。紅い髪と同じ色の瞳という容姿に加え、眉と鎖骨の下の部分に二つずつ紅い球体が埋まっているという特徴を持つ。魔力の波動(イマジネーション・バースト)を捕らえ、魔族を察知する能力を持つ。また、記憶力がずば抜けて優れており、ほんの一瞬眼にしたものを瞬時に記憶し、それを写真並に絵に描くことが出来る。レイオットと同居しているが彼に対し明確な感情を表したことなどはなく、目的は不明。とある事件をきっかけにレイオットと知り合い、またその時に起きた出来事が彼女に大きな影響を及ぼした。レイオットは彼女が同居している理由は自身に対する復讐だと思っていたが、カペルテータ自身はそれを否定している。
最終巻ではモールドを装着し魔法を用いレイオット達の危機を救う。使用モールドは〈アセンブラのカペルテータ・カスタム〉。
紅茶に対する知識は人並み以上にある。
名前の元ネタはエレキギターやエレキベースのメーカーであるフェルナンデス[4]
ネリン・シモンズ (Nelin Simmonz)
労務省魔法管理局二級監督官の女性。難関の試験を20代の若さで突破したエリートだが、見た目はそうは見えない。性格は生真面目で、規則を重んじ、自分にも他人にも厳しい。レイオットからは「生真面目を絵に描いた上で額に填めて鉄壁に溶接したかのような人物」と評されている。レイオットが無資格の戦術魔法士であることを気にし、資格を取らせようとするなど何かと世話を焼いている。最近は以前はやらなかったであろう無茶な行為をとっさとはいえやってしまうなど、レイオットに感化されてきたようなところもある。童顔であることを気にしている。国家公務員のため、月給は高いが、大学の奨学金返済と実家への仕送りのため、あまり余裕のない生活をしている。
無類の好きで、猫を前にするとその愛らしさにやられてしまう。
ジャック・ローランド
モールド・エンジニア(無資格)の青年。24歳。機械いじりが趣味。中性的な容貌を持ち、着飾れば美しい女性で通じるであろうほど。レイオットのモールドを整備する他、全く新しいスタッフや対魔族用の銃器を開発したりしている。本人は自覚していないが、エンジニアとしては本物の天才であり、それが原因で後述のエヴァと険悪な関係だったこともあったが、現在は和解している。
祖母のルイーゼは魔法士の業界では有名なモールド・エンジニアである。
名前の元ネタは電子楽器の有名メーカーであるローランド[4]
フィリシス・ムーグ (Filiciss Muhgue)
戦術魔法士(正規)の女性。プラチナ色の髪をみじかくまとめた、ボーイッシュで中性的な外見。レイオットの元パートナーで、共に暮らしていたことがあり、一時期男女の関係にもなっていた。実家は裕福な貿易商。どこか猫を思わせる、優れた容貌と何をしても人並み以上にこなす才能、レイオットを上回るほどの戦術魔法士としての実力、飄々として嫌味の無い性格をもつ自他ともに認める天才だが、それゆえにある種のゆがみを抱えている。ただし、人の顔と名前を憶えることだけは苦手。とある経緯により、現在はネリンとはファーストネームで呼び合う友人同士(飲み友達)となっている。使用モールドは〈フォルテシス〉。
最終巻での左脚の負傷により戦術魔法士は廃業。

魔法士・管理局関連者

アルフレッド・スタインウェイ
レイオットと因縁のある隻眼の戦術魔法士(無資格)。使用モールドの〈ディアパルゾン〉は対人、対魔法士との戦闘が考慮されている。魔族専門のレイオットとは異なり、金さえ積めば人間であろうと魔族であろうと躊躇することなく殺める人物。レイオットからは「アル坊や」と呼ばれることが多い。母親に対して異常なほどの執着心を見せている。
実はカペルテータと同様にCSAであり、眼帯に隠された左目の下には眼球の代わりに鳥の翼が生えている。
過去に自身の子供がCSAであるという事実を受け入れられずに狂気に染まり、自分を殺そうとした母親を殺害しており、自分と同じく『自分の親を殺した』という罪を背負うレイオットに対して兄弟のような意識を抱いていたが、その罪から這い上がろうとしている彼の姿に失望し、激しい憎悪を抱いていた。ロミリオの協力によって〈エレンディラ〉を完成させ、自身がしがみついている世界がいかに脆弱で無価値なものであるかをレイオットに思い知らせるためにトリスタンを破壊し尽くそうと目論む。
名前の元ネタはピアノ製造会社のスタインウェイ・アンド・サンズ[4]
ドーベルン・スタインバーグ
レイオットの養父であり師匠でもあった人物。ダニエルと同じくロン・コルグのかつての弟子。レイオットのモールド〈スフォルテンド〉はドーベルンの〈スカルラット〉を改装したもの。何らかの事故[5] により魔族化し、レイオットの手で殺害される。命の恩人であり師でもあった彼を殺害してしまったことが、レイオットの心に罪として癒されることのない傷を刻むことになる。
カート・ラベル
ネリンの所属する労務省魔法管理局トリスタン支局の支局長。役人の典型のような人物。
ヴィクハルト・ヤークトルーフ
トリスタン市に魔法士誘致政策として招かれた戦術魔法士。革製品の服で身を包んだパンクロッカーのような派手な身なりをした青年。戦術魔法士としての経験は浅いが、自信過剰で礼儀知らずな高飛車な性格。手柄を上げようと考えていた矢先に、死の危機に瀕したところをレイオットに助けられ、その力に愕然とする。
トーマス・パラ・ビーチャム
〈疾風怒濤〉(ストーム・アンド・サージ)の異名を持つ戦術魔法士の青年。金髪に上品な容姿をしている。名前から分かるように貴族の出で、元々は狩猟を趣味としていたが、“もっと刺激的な狩りを愉しむため”という理由で戦術魔法士になったという変わった人物。貴族の出であるが故に年長者を重んじるという一面もある。使用モールドは〈カヴァレッタ〉。
エヴァ・イーミュン
ジャックの姉弟子にあたる女性モールド・エンジニア。ジャックの祖母が経営するローランド工房を事実上切り盛りしていて、量産型低コストモールド〈アセンブラ〉を設計・開発した天才。見るからに利発そうな女性で、ネリンと同様几帳面で綺麗好き。ジャックは「エヴァ姉」と呼んでいて、彼女には頭が上がらない。
ルイーゼ・ローランド
ジャックの祖母でアルマデウス帝国屈指のモールド・エンジニアであり、ローランド工房の経営者。六十歳を越えながら精気溢れる現役の女傑。

警察・組織関係

ブライアン・メノ・モデラート
トリスタン第1分署の特装執行部隊SSSに所属する警察官。当初は警部だったが、後に警視に昇進する。家は騎士の家系。すでに貴族としての特権は全て失っているが、弱い民衆を守るためには骨身を惜しまないという騎士の気構えを持つ。レイオットとは腐れ縁。アンチョビサンドが好物。
ダリル・ローエングリーン
SSSに所属する巡査で、優れた技術を持つ狙撃兵。ブライアンの部下にあたる。身長2メルトル弱もある大柄な男性で、礼儀正しく生真面目な性格。二十四歳だが、外見は老けている。
マックス・キント
帝都警察のA.T.A.S.A.内部の〈ジャベリン〉に所属する警視。三十五歳。狙撃の名手であり、イエルネフェルト事件の際に〈魔王〉級の魔族を実際に眼にしていて、そのせいで魔法を忌み嫌い、〈サンダーボルト〉の開発に尽力している。
終盤で「資格者」の存在と彼らの計画を知り、殲滅作戦を企てる。

源流魔法使・資格者関係者

ジョージ・グレコ
魔法技術の先駆けとなった大学教授。作中では名前のみ登場。
「聖シューマンの実験」を行って魔法の存在を世間に公表したが、その数日後に謎の失踪を遂げた。
源流魔法士達となんらかの関係があったなど、数多くの噂が残る謎多き人物。
ロミリオ・ポロ・プロフェット
「影法師(シルエット)」の異名を持つ謎の人物。眼鏡をかけ貴公子然とした外見の持ち主で男爵と呼ばれているが、国の貴族名鑑に彼の名前は載っていない。モールドをつけずに魔法を発動させることが出来る〈資格者(クオリファイア)〉。非合法の戦術魔法士として知られており、トリスタンでの魔族事件に、度々関与している。「オッフェルトリウム」と呼ばれる者を盟主とした謎の「結社」に属している。普段の口調は上品かつ丁寧だが、時折粗暴になる(主に、人を殺めるとき)。なぜかプリンが大好物。
ロン・コルグ (Long Korg)
謎多き老人。山高帽インバネスコートモノクルという紳士然とした格好をしている。自らを〈源流魔法使(ルート・ソーサリアン)〉と名乗り、ロミリオと同じくモールドなしで魔法を発動できる。諸事情によりレイオットに源流魔法使専用の武器・魔剣<パルティータ>を貸し与える。
名前の元ネタは電子楽器メーカーのコルグ[4]
ギルバート・ギブスン
通称「G・G」。トリスタンの魔法士誘致政策の一環でやって来た救命魔法士。レイオット同様ネリンの担当する魔法士で、レイオット以上に無茶な行動を取っていた。常に笑顔で礼儀正しく、人当たりの良い性格だが、その本質は、一切の価値観を持っておらず、世間一般の常識を機械的に理解して実行しているだけに過ぎない。
後にレイオットと共に行った仕事で、生き埋め状態となったレイオットを脱出させるため、モールドが破損した状態で魔法を使用。魔族化したか、あるいは死んだと思われていたが、ロン・コルグに見出され行動を共にしている。9巻でネリンの前に姿を現し、彼女に「資格者」の存在と彼らの陰謀に関する忠告を告げた。
名前の元ネタは有名ギターメーカーのギブソン[4]
スレイ
外見は十歳前後の謎の少年。ロミリオと同じ「結社」の仲間。褐色の肌をしていて、ハルシュタット共和国の血を引いているらしい。
コロナ
スレイと同じく外見は十歳前後の謎の人物。亜麻色の髪をした清楚で可憐な少女。「結社」の仲間。
ゼマティス
「結社」の仲間である謎の大男。筋骨逞しい大柄な体格をしているが、性格は沈着冷静。「結社」のメンバーの中では比較的古株。
ガリアス
「結社」の仲間。外見は全身蒼白の禿頭の男性。
カレン
「結社」の仲間。外見は顔が隠れる程に長い黒髪を垂らした長身痩躯の女性。
ファロル
「結社」の仲間。外見は黒縁の眼鏡を掛けた小太りの青年。
ヘレナ・オッフェルトリウム
「結社」の盟主。外見は二十代前半の、長い黒髪に切れ長の目を持つ気だるげな物腰の女性。かつてはロン・コルグの弟子だった。

その他の登場人物

ファーゴ・レスポール
フィリシスの助手を務める男性。執事の様な服装をしていて、常にフィリシスに付き従っている。フィリシスからも気に入られていて、運転手も務めている。上品そうな容姿と裏腹に、ムーグ邸に仕える以前は軍の上層部である教導部隊・空挺部隊に居たという経歴を持っており、現在でも軍関係者とは色々と顔が利く。そのため銃器の扱いや体術にも長けていて、その点ではレイオットを遥かに上回っている。常に冷静沈着で、魔族を眼の前にしても全く恐れずに自分のなすべきことをなしていく強さを持つ。いつ寝ているのか不明。現在療養中の妻がいる。
榊一郎作品に頻繁に登場する使用人・執事・メイドの類の典型である。
名前の元ネタはギブソン社の有名エレキギターであるレスポール[4]
エリック・サリヴァン
レイオットと浅からぬ縁のある少年。旧姓はトムスン。父親と同じ医療魔法士を目指し勉強している。父親が魔族化したために陰惨な迫害を受けたからか、年に似ず醒めた考え方をするようになる。そのため、フレッドから「皮肉屋(クイップスター)」と呼ばれている。
フレッド・クラプトン
エリックの級友。同級生だが、留年しているためエリックよりも年上である。正義感が強く、他人の揉め事などによく首を突っ込む。エリックから「正義の味方(ホワイト・ハット)」と呼ばれている。魔族事件の際、危険を顧みず少女を救ったレイオットに憧れ戦術魔法士を目指すようになる。
名前の元ネタは高名なギタリスト、エリック・クラプトン[4]
エレナ・シェリング
スタインバーグ邸の隣家に住む主婦。週一でスタインバーグ邸の掃除に来る契約をしている。朗らかで世話好きな女性。
名前の元ネタはポーランドのヴァイオリン奏者、ヘンリク・シェリング[4]
バリー・シェリング
エレナの夫。かつて事故で息子を亡くしており、その事故で自分も左手首から先と左足の膝から下を失った。学者然とした顔つきをしているが、インテリ層に嫌われがちなレイオットのことは気に入っているらしい。
元は新聞記者だったが、事故以来は家で海外出版物の翻訳や評論関係の文章を書いて収入を得ている。レイオットの危機に駆けつけ、片手で散弾銃を操るという一面も。
この散弾銃を片手で廃莢・装填するというアクションだが、これはスピン・ローディング(スピン・コッキング)といい、片手でレバーアクション・ショットガンを回転させることで廃莢・装填を行うというレバーアクション特有の装填方法である。古くは西部劇で見られ、近年では「ターミネーター2」でT-800が披露したことで有名なガンプレイの一種である。
ナレア・シモンズ
ネリンの妹。快活で努力家の少女。フラグメントから登場。18歳。CSAであるカペルテータにも分け隔てなく接することができる数少ない人物。10巻では大学に合格し、トリスタンを訪れている。
シャロン
カペルテータの飼い猫。女の子。シェリング夫人がカペルの情操教育にということでスタインバーグ邸に連れてきた。黒猫だが、全身真っ黒というわけではなく、足の先だけ靴下のように白いのが特徴的。最終巻では四匹の子供が生まれている。
リムル・サリヴァン
エリックの妹。以前は明るい少女であったが、父親が魔族化した後の迫害のせいで対人恐怖症となり、兄のエリック以外の男性に対して激しい拒否感を示すようになった。
アンソニ・クル・ヴィスカント
フィリシスの執事代理を務める青年。フラグメントから登場。頼りなさげな印象の優男だが、フィリシスを窮地から救ったことがある。最終巻ではファーゴの跡を継いで二代目の執事となる。

ゲスト・キャラクター

ニンゲンのカタチ

ジェームズ・トムスン
エリックの父親。コープマン病院で働いていた医療魔法士であったが、何者かの手によって魔族化してしまう。
アニメ版にも登場しているが、こちらでは名前が「ジョージ・トムスン」となっている。
ルイス・レハール
トリスタン市所属の戦術魔法士。戦術魔法士としての経験を積んできた熟練者であり、仲間のヴォードとコンビを組んで仕事をしている。
ローゼンストック化学工場で発生した魔族事件を鎮圧するためにヴォードと共に派遣されたが、ロミリオの策略でヴォードと共に魔族化してしまう。
ヴォード・ブロッホ
トリスタン市所属の戦術魔法士。ルイスと同じく熟練者である。奥歯の鈍痛を抑えるためにガムを噛む癖がある。
ローゼンストック化学工場で発生した魔族事件を鎮圧するためにルイスと共に派遣されたが、ロミリオの策略でルイスと共に魔族化してしまう。

ツミビトのキオク

ジェシカ・ラグ・スタッカルト
密造モールド〈シェル〉の密造業者のボスを務める女性。三十歳前後で、赤銅色の長髪。かつてはアルマデウス貴族の伯爵令嬢だったが、スタッカルト家は既に崩壊している。自らを容認しなかった世界に復讐することを目論んでいて、イカれていると自他共に認めている。

オモイデのスミカ〜オモイデのカナタ

ダニエル・レジエーロ
カペルテータの父親。ケルビーニ村のある事件の際に魔族化する。カペルテータの母親のコーネリアとは恋仲であった。元はロン・コルグの弟子の一人。
コーネリア・フェルナンデス
ダニエルの恋人であり、カペルテータの母親。かつては純粋で無垢な少女だったが、ある事件を境に精神が壊れ、常に周囲に怯え、まともに会話も出来ない状態となる。カペルテータと共に屋敷の地下牢に幽閉されていた。
マクシミリアーノ・フェルナンデス
ケルビーニ村の村長の男性。五十代半ばほど。コーネリアの父親で、カペルテータの祖父にあたるが、カペルテータを「なり損ない(ディフェクティヴ)」と評し、孫と認めない。コーネリアを寵愛していて、ダニエルがコーネリアに近づくことも許さなかった。
カペルテータとダニエルの始末をレイオットに依頼するが、彼に何らかの隠し事をしている節が見受けられる。
エレン
フェルナンデス邸の家政婦(メイド)。二十代後半ほどの女性。マクシミリアーノの世話をしている。陰気な雰囲気を纏っていて気が弱く、いつも謝ってばかりいる。フェルナンデス邸の使用人夫婦の娘らしい。

ヨワムシのヤイバ

ファネット・ダウランド
エリックと同じ高校に通う生徒の少女で、エリックより一学年上。高校の他の女子生徒から悪質ないじめを受けている。気が弱く、要領が悪く、自らの意志を言えないという典型的ないじめられっ子。
とあるいじめの際にエリックに助けられ、彼に好意を抱くが、考えの違いから彼とすれ違い、その直後にロミリオに唆されたことで、隠し持っていた黒本を使用して魔族化してしまう。
ナリス・ダウランド
ファネットの母親。愚鈍な娘を疎ましく思っている。
シリエラ・オブレハト
ファネットと同学年の女生徒で、ファネットへのいじめのリーダー的存在。

ラクエンのサダメ

ドルフ・レオンハルト
孤島にて「完全体」を生み出すことに尽力する医療魔法士。かつて娘を失ったことにより狂ってしまい、「完全体」を作り、「楽園」を作ることに執着している。
ルチエラ・サイモン
ドルフの元患者で、ドルフの元で唯一成功した「完全体」の少女。ドルフの助手を務めていて、モールドなしで魔法を使用することが可能。先述のドルフの娘の姿を模していて、何故かゴスロリ服を着ている[6]
テリサ・フィデリオ
ヴェリズモ物産の法務部に所属している女性。レイオットとアルフレッドに孤島の調査を依頼する。

イケニエのヒツジ〜イケニエのロンリ

黒騎士
謎の魔族化事件を発生させ、トリスタン市を恐怖に陥れた謎の存在。
その正体はある目的で造られた特殊な人馬一体型モールドである。詳細は後述。
カール・メイスン
トリスタン市に魔法士誘致政策として招かれた救命魔法士。黒髪・黒瞳で三十歳前後。地味で物静かで柔らかい雰囲気の男性。左の目元に大きな傷跡がある。ミュリエナの手足となり、彼女の言うことに従っている。
ミュリエナ・パル・メイスン
カールの妹で、異母兄妹。金髪で緑の瞳で十六、七歳ほど。貴族の血を引いているお嬢様然とした少女。歩くことができず、車椅子生活をしている。
トム・パーマ
トリスタン市に住んでいる浮浪者。ロミリオとの戦いで深手を負ったロン・コルグをかくまっていた。

セキガンのアクマ

ノーラ・ヤナギサワ
母がアルマデウス帝国人、父が東方国家ヤマガの人間という混血の少女。美術学校で彫刻を専攻している。家族で住んでいるロンバーグから、博物館見学のためにトリスタンへやって来てシェリング家に宿泊している。
生まれつき盲目で、最近になってから手術により視力を得た。そのため物の形を手で触って確かめるという癖があり、現在も分厚い眼鏡が無ければ殆どものを視認できない。特殊な境遇故か、人や物の姿かたちからその本質を見抜くという一種異様な特技を持っている。

ニンゲンのオワリ〜ニンゲンのアシタ

リマ・メイヴィス
レイオットの前に現れた謎の少女。オッフェルトリウムとは何らかの因縁があり、彼に彼女の殺害を依頼する。
その正体は、源流魔法士を極め、概念だけの存在となったロン・コルグの元弟子の一人であり、ドーベルンの姉弟子でもあった。
ブランカン・コンコーネ
ATASAに雇われていた戦術魔法士で、レイオットやアルフレッドと並んで有名な非合法の世界の魔法士「コンコーネ兄妹」の兄。小柄で、子供のような口調が特徴。兄妹同士での息の合った連携プレーで戦う。実はCSAであり、左下半身が鱗で覆われている。
レイオット達とともに「資格者」の殲滅作戦に参加する。
リリテシア・コンコーネ
ATASAに雇われていた戦術魔法士で、「コンコーネ兄妹」の妹。兄とは対照的に大柄で、突き放したような物言いが特徴。ブランカンを「兄様」と呼び、彼からは「リリ」と呼ばれている。兄と同様に彼女もCSAであり、右腕が灰色の獣毛で覆われており、黒く分厚い爪を持つ。
レイオット達とともに「資格者」の殲滅作戦に参加する。

アニメオリジナル

アイザック・ハモンド
民間軍事会社「ブラック・ドッグ」所属の戦術魔法士(正規)。生真面目な性格で、無資格のレイオットを「チンピラ」と見なして快く思っていない。子供の頃に魔族に襲われ、レイオットの師であり養父であるドーベルンに命を救われている。
後に、「セキガンのアクマ」、「ニンゲンのアシタ」で小説にも登場しており、アニメ同様チーム「ブラック・ドッグ」の魔法士として活躍している。
レイチェル・ハモンド
アイザックの妹。明るく柔和な性格の持ち主。大学を卒業して商店街の店に勤めており、店主との仲も良好。
兄アイザックは小説に登場しているが、小説版の世界観に彼女がいるかどうかは不明。
リーグス
アイザックの上司。
「ブラック・ドッグ」の司令官であるが、その正体はテロ組織〈オッドマン〉と結託して連続魔族テロ事件を裏から引き起こしていた張本人である。

  1. ^ a b 『このライトノベルがすごい!2005』宝島社、2004年12月9日第1刷発行、74頁。ISBN 4-7966-4388-5 
  2. ^ 『このライトノベルがすごい!2008』宝島社、2007年12月6日、163頁。ISBN 978-4-7966-6140-9 
  3. ^ “「DVD発売日一覧」 12月22日の更新情報”. AV Watch. (2008年12月24日). https://av.watch.impress.co.jp/docs/20081224/newdvd.htm 2023年2月7日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f g h i 作者のHPのFAQより。
  5. ^ 最終巻でその原因はロミリオによるものであったことが判明。
  6. ^ このゴスロリ服に関して執筆する際に作者に助力したのは高殿円である。
  7. ^ アニメ版より。
  8. ^ ストレイト・ジャケット1 ニンゲンのカタチ 〜 THE MOLD”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  9. ^ ストレイト・ジャケット2 ツミビトのキオク 〜 THE ATTACHMENT 〜”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  10. ^ ストレイト・ジャケット3 オモイデのスミカ 〜 THE REGRET / FIRST HALF 〜”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  11. ^ ストレイト・ジャケット4 オモイデのカナタ 〜 THE REGRET / SECOND HALF 〜”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  12. ^ ストレイト・ジャケット5 ヨワムシのヤイバ 〜 THE EDGE 〜”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  13. ^ ストレイト・ジャケット6 ラクエンのサダメ 〜 THE MIRAGE 〜”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  14. ^ ストレイト・ジャケット7 イケニエのヒツジ 〜 THE SACRIFICE 1st. HALF 〜”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  15. ^ ストレイト・ジャケット8 イケニエのロンリ 〜 THE SACRIFICE 2nd. HALF 〜”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  16. ^ ストレイト・ジャケット9 セキガンのアクマ 〜 THE FIEND 〜”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  17. ^ ストレイト・ジャケット10 ニンゲンのオワリ 〜 THE DEATH BELL 1st.HALF 〜”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  18. ^ ストレイト・ジャケット11 ニンゲンのアシタ 〜 THE DEATH BELL 2nd.HALF 〜」”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  19. ^ ストレイト・ジャケット フラグメント1”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  20. ^ ストレイト・ジャケット フラグメント2”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  21. ^ ストレイト・ジャケット フラグメント3”. KADOKAWA. 2023年2月6日閲覧。
  22. ^ a b c d e f g h STRAIT JACKET ストレイト・ジャケット International ver.”. allcinema. 2020年12月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月16日閲覧。
  23. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p STRAIT JACKET ストレイト・ジャケット”. allcinema. 2023年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月16日閲覧。


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