ジャン=ジャック・ペリー ジャン=ジャック・ペリーの概要

ジャン=ジャック・ペリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 05:29 UTC 版)

ジャン=ジャック・ペリー
基本情報
出生名 Jean Leroy
生誕 (1929-01-20) 1929年1月20日
出身地 フランス ロジエール=アン=サンテール
死没 (2016-11-04) 2016年11月4日(87歳没)
ジャンル 電子音楽モーグ
職業 音楽家

本名はジャン・ルロワ(Jean Leroy)。日本では通常「ペリー」と呼ばれるが、これは英語読みで、フランス語では「ペレ」である。

略歴

ソンム県ロジエール=アン=サンテールフランス語版で生まれた[1]。学生時代は薬学を勉強していたが、電子楽器オンディオリン (ondiolineのデモンストレータとしての演奏活動の為に学校を中退し、ヨーロッパ中を旅した[2]シャルル・トレネはシャンソン『詩人の魂』のオンディオリン伴奏者にペリーを選んだ[3]。1960年に覆面ミュージシャンとして『おもちゃの兵隊の観兵式』をはじめとする4曲を収録したEPレコード『Mr. Ondioline』をフランスで発売している[4]

30歳の時にエディット・ピアフの伴奏者としてニューヨークに移住した[3]1960年代ガーション・キングスレイとのコンビ「Perrey & Kingsley英語版」(日本ではしばしば「ペリキン」と略称される)として多重録音、オンディオリンやモーグ・シンセサイザーなどを使用した電子音楽で活躍した。ディズニーランドの「ディズニー・エレクトリカル・パレード」に使用された楽曲「バロック・ホウダウン(Baroque Hoedown)」は、もともとは彼らの作品である。

1970年のアルバム『Moog Indigo』収録の曲「E.V.A.」は後にリミックスされ、何人ものラップ・ミュージシャンにサンプリングされて有名になった[3][5][6]

他にもテレビ・ラジオの番組中に使用するためのライブラリ音源となる楽曲を多数リリースした。 2016年11月4日、肺がんのためスイスローザンヌにある自宅で死去[1][7]。満87歳没。

使用

日本では、「Moog Sensations」(1971年)がヒロツクの子持ち昆布(広島のローカルCM)CMソング、「Esoteria(エソテリア、1972年のMoog Expressions所収)」がサンテレビの『SUN-TVニュース』テーマ曲、「Boys And Girls」はアニメ『星の子ポロン』オープニング曲や海洋牧場のかいわれ大根テレビCM(出演:辻佳紀)のBGMとして、「Sentimental Trip」(センチメンタル・トリップ、1974年のMoog Mig Mag Moogスペイン語版所収)が特撮番組大鉄人17』のワンセブンものしりコーナーのBGMとして使われていた。

ディスコグラフィ

1960年代の「Perrey & Kingsley」名義のアルバムについてはガーション・キングスレイを参照。権利の関係で、いくつかのアルバムは娘のPat Prilly名義で出している[8]

  • Prélude au Sommeil (Institut Dormiphone) 1958 - 睡眠誘導用の一種の環境音楽
  • Cadmus le Robot de l'Espace (Philips) 1959 - オーディオブック、効果音を担当。
  • Mr. Ondioline (Pacific) 1960 - Mr. Ondioline名義。
  • Musique Electronique du Cosmos (MusiCues) 1962
  • The Amazing New Electronic Pop Sound of Jean-Jacques Perrey (Vanguard) 1968
  • The Happy Moog (Pickwick) 1969
  • Moog Indigo (Vanguard) 1970
  • Moog Sensations (Editions Montparnasse 2000) 1971 - Pat Prilly名義。
  • Moog Expressions (Editions Montparnasse 2000) 1972 - Pat Prilly名義。
  • Moog Generation (Editions Montparnasse 2000) 1972 - Pat Prilly名義。
  • Moog Mig Mag Moog (Editions Montparnasse 2000) 1974 - Pat Prilly名義。
  • Moog Is Moog (Editions Montparnasse 2000) 1977 - Pat Prilly名義。Harry Breuerとのコラボレーション。
  • Dynamoog (Crea Sound Ltd.) 1978 - Gilbert Sigristとのコラボレーション。
  • Kartoonery (Editions Montparnasse 2000) 1980 - Daniel Longuein、Guy Boyerとのコラボレーション。
  • Eclektronics (Basenotic Records) 1998 - David Chazamとのコラボレーション。
  • Circus Of Life (Koka Media) 2000 - Gilbert Sigrist, O.C. Banksとのコラボレーション。
  • The Happy Electropop Music Machine! (Oglio) 2006 - Dana Countrymanとのコラボレーション。
  • Moog Acid (Lo Recordings) 2007 - Luke Vibertとのコラボレーション。
  • Destination Space (Oglio Records) 2008 - Dana Countrymanとのコラボレーション。
  • Froots (In Vitro Records) 2010 - Cosmic Pocketとのコラボレーション。
  • ELA (Freaksville Records) 2015 - David Chazamとのコラボレーション。



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