コルシカ島 コルシカ島の概要

コルシカ島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/01 20:58 UTC 版)

コルシカ島(Corsica
コルス島(Corse
所在地 フランス
コルス地方公共団体
所在海域 地中海
座標 北緯41度55分7.1秒 東経8度44分12.7秒 / 北緯41.918639度 東経8.736861度 / 41.918639; 8.736861座標: 北緯41度55分7.1秒 東経8度44分12.7秒 / 北緯41.918639度 東経8.736861度 / 41.918639; 8.736861
面積 8680 km²
最高標高 2710 m
最高峰 チント山
人口 340,400人(2019年)
最大都市 アジャクシオ
プロジェクト 地形
テンプレートを表示

フランス皇帝ナポレオン1世の出身地[2]として知られ、1980年代にはコルシカ民族解放戦線 (FLNC) が活動して爆弾テロ事件を頻発させていたことでも知られる。

名称

島の名前の「コルシカ」 (Corsica) はイタリア語での呼称であり、フランス語では「コルス」 (Corse) 、コルシカ語では「コルシガ」 (Corsica) となる。フェニキア語で「森林の多い」の意。

行政区画

フランスの地域圏の一つとされるが、1991年以降は他の地域圏にはない権限が付与されたコルス地方公共団体 (Collectivité Territoriale de Corse, CTC) がコルシカ島全体の行政を統括する。

島は南部のコルス=デュ=シュド県 (Corse-du-Sud, 2A) 及び北部のオート=コルス県 (Haute-Corse, 2B) に分けられたが、2018年1月、コルシカ島では県が廃止され、上記2県の議会、県庁の機能と権限がコルス地方公共団体に統合された。これにより、CTCは、「コルス単一地方公共団体 (Collectivité unique de Corse)」、「コルス公共団体 (Collectivité de Corse)」とも呼ばれるようになった。

地理

コルシカ島(コルス島)の位置
1914年のヨーロッパの民族地図

南北183km、東西83kmに及ぶ島は2億5千万年前に西側で隆起した花崗岩に5千万年前に東側の堆積岩が押し付けられ片岩が出来たという地質からなり、ほとんどが急峻な山岳で占められ、2500メートルを超える高峰が連なる。最高峰はチント山(コルシカ語ではモンテ・ヂントゥ)で2710メートル、ついでロトンド山(同モンテ・ロドンドゥ、2625メートル)、アル・バルダート山(同カブ・アウ・ベルダードゥ、2583メートル)、ビアンコ山(同カブ・ウィアンク、2562メートル)、ミヌータ山(同プンタ・ミヌーダ、2556メートル)である。これら高峰は島を2つに分けるように西北から南東へ連なっており、その西側と東側では風俗や社会形態、言語などが対照的に異なっている。

沿岸部の気候は他の地中海沿岸地域と大差なく年中温暖で少雨であるが、山岳地域は冷涼多雨で冬季には雪が積もり、スキー場が4箇所ある。

沿岸部の地形は東部(東海岸)と西部(西海岸)でまったく異なっている。東海岸は極めて単調で、コルシカに数少ない平野も広がり、ラグーン(潟)も所々で見られる。ラグーンのうち主なものは北部にある全域が自然保護区に指定されているビグリア潟(コルシカ語で「ビグーヤ」)、中部アレリア近辺にあり、カキムール貝の養殖が行われているディアヌ潟(同「ディアナ」)、ウルビノ潟(同「ウルビーヌ」)である。

一方西海岸は断崖絶壁が続き、平野は中部のグラヴォナ川(コルシカ語で「ア・ラウォーナ」)河口付近にあるのみである。西海岸北西部のポルト湾は奇岩群で知られ、「ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾」として世界遺産に登録されている。

コルシカ島は面積の割に急峻な山岳地帯が大半を占め、それほど大規模の農業・産業が展開できない土地であるため居住人口は少なく、沿岸部および山岳部には手付かずの自然が残されている。島全体の4割近くがコルシカ地域自然公園 (PNR) に指定されており、夏にはハイカーが大勢訪れる。

北部の森林地帯には現地語でキツネネコ(コルシカ語:ghjattu-volpe)と呼ばれる野生のネコが生息しており、近年の研究で同種はコルシカ島固有の種であるとフランス生物多様性局により発表された[3]


  1. ^ 那波列翁勃納把爾的伝(拡大画像 065-009) | 江戸時代の日蘭交流”. 国立国会図書館. 2022年9月28日閲覧。
  2. ^ "コルシカ島". 小学館『デジタル大辞泉. コトバンクより2018年5月13日閲覧
  3. ^ “仏コルシカ島の「キツネネコ」、固有種と判明”. AFPBB News. (2023年3月17日). https://www.afpbb.com/articles/-/3456038 2023年3月20日閲覧。 
  4. ^ フランス留学館 アジャクシオ人口66,809人(2011年)
  5. ^ 長谷川秀樹著『コルシカの形成と変容』三元社 2002年 89ページ グラフ4-2 コルシカ島民を対象にした世論調査(「コルシカ独立に賛成ですか?」)。なお、フランス世論調査機関CSAと週刊誌『レクスプレス』による2003年11月の調査でも「賛成」が9%、「反対」が85%となっている。


「コルシカ島」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「コルシカ島」の関連用語

1
コルス島 デジタル大辞泉
100% |||||





6
エルバ島 デジタル大辞泉
94% |||||



9
コルス デジタル大辞泉
74% |||||

10
ボニファシオ デジタル大辞泉
74% |||||

コルシカ島のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



コルシカ島のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのコルシカ島 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS