クロックタワーゴーストヘッド 登場人物

クロックタワーゴーストヘッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/27 02:27 UTC 版)

登場人物

声優表記は「ゲーム版 / ドラマCD版」。

主要人物

御堂島 優(みどうしま ゆう)
- 荒木香恵 / 同左
本作の主人公。17歳。幼い頃に父から貰ったお守りを「ミコシサマ」と呼んでおり、いつも所持している。大病院の院長である父が不在気味だったため、多くの時間を一人で過ごす幼少期を送った事から内向的で慎重な性格に育った。霊感が強く、何かとその方面へ結び付けて考えてしまう癖がある。
翔に対しては恐れの感情しか抱いておらず、身の危険が迫った時ですら彼の人格を抑え込もうとしていたが、鷹野家の事件で翔が自分を守ろうとしていることに気付いたため、2章からは彼への嫌悪や恐怖の態度を示す事は無くなる。
実は才堂不志人の娘であり、本名は「才堂 凛(さいどう りん)」。「双子が生まれたら生き埋めにしなければならない」という才堂家の習わしに従った才堂により赤子の頃に埋められたものの、才堂の失脚を画策する崇によって掘り起こされ、御堂島優と名付けられて育てられた。
ゲーム内での千夏たちへの撃退方法は身近な物で殴りつけることや隠れることがほとんどである。
銃を拾うことは出来るが、知識がないので扱えず、機械関係や理数関係に関しても苦手意識を覗かせる。死体などにも耐性がない。
周囲に気配りのできる性格を反映し、クリックポイントが多いが、その分罠のポイントも多い。
海外版では「アリッサ・ヘイル(Alyssa Hale)」という名前であり、次回作『クロックタワー3』の主人公と同名。
翔(しょう)
声 - 瀧本富士子 / 桑島法子
本作のもう一人の主人公で、優の持つ男性の人格。優とは対照的に残酷な性格で障害となるものを排除することに躊躇しない。他人に対して排他的かつ攻撃的な一方、優には優しさや気遣いも見せている。冷酷な性格とはいえ自分から率先して残虐行為に手を染めることはなく、ぶっきらぼうながらも弥生に逃げるように促したり、剛元や礎に対しても態度は粗暴ながら研究所から早く立ち去るように忠告するなど、他人に対する気遣いが皆無なわけではない。
どのような過程で生まれたのか、なぜ優に宿り続けるのかなどの謎については作中で一切触れられておらず、彼自身も事件の根幹には関わりは無い。クリア特典のGUIDEでは、優と共に生き埋めにされた双子の片割れの意識[注 2]、或いは才堂家に恨みを持つ者の怨念という可能性が提示されているが、最終的な結論は「不明」とされている。
ゲーム内での撃退方法は拳銃による発砲のみ。弾切れなどで攻撃手段がなくなった場合は優に戻る必要がある。
機械関係や理数系に強く、事件の真相をいち早く理解するなど、頭の回転が速い。死体などに耐性がある。
興味のある事以外には関心が無いため、クリックポイントは優に比べて少ない。その分、トラップに引っ掛かる事は無い。
同じ人物に話しかける場合でも、優で話すのか翔で話すのかで、会話の内容は大きく異なってくる。場合によってはシナリオ進行やエンディングにも影響を及ぼす。
海外版では「ベイツ(Bates)」という名前で、日本版と違って男性声優が担当している。
御堂島 崇(みどうしま たかし)
声 - 大木民夫 / 松尾銀三
優の父親。45歳。大病院の院長を務めているが、弁天製薬研究所で意外な形で再会することになる。
かつては弁天製薬で1、2を争うほどの技術者だったが、天才である才堂によってその座を追われたことから復讐を決意し、初と共謀して才堂家の墓から生き埋めにされていた赤子を掘り起こした。当初はその赤子である優を使って才堂を失脚させるつもりだったが、優を育てる内に情が移ってしまったため、幻覚剤を使って関係者全員を狂わせるという形で復讐を果たした。
藤香(ふじか)
声 - 鈴木富子 / 根橋美絵子
優の前に現れる謎の女性。消え入るような声で話し、異常とも言えるほど青白い肌をしている。
その正体は崇の実の娘。8歳の時に両親が離婚し母に引き取られたものの、その母は1年後に他界。親戚間をたらい回しにされながら父への憎しみを募らせ、ある時、父が優を連れて歩いているところを偶然目撃したことで復讐を決意した。当初こそ院長に殺されかけた優を助けたもののあくまで自分の復讐を邪魔されたくないがためであり、研究所では傍観に徹しつつ明確な殺意をもって接してくるようになる。
優を襲おうとして出現した翔に返り討ちに遭った後も優の命を狙おうとするものの、寸前で止めに来た崇へのあてつけとして服毒自殺した。
クリア特典であるGUIDEによると、没になった第一期シナリオでは探偵会社の社長であり、事件を起こした張本人という重要な役割であった。
礎 等(いしずえ ひとし)
声 - 二又一成 / 木下尚紀
弁天町の隣町である三舞町の警察署に勤務する刑事。25歳。クールな二枚目キャラ。
クリア特典であるGUIDEによると剛元同様、当初のシナリオ案では主人公の1人になる予定だった。製品版である第二期シナリオでは特に重大な設定は用意されなかったものの、第2章の最後にゾンビの群れと戦うパートでは彼を操作することになる。
ストーリーの大筋には絡まないが、エンディングでは危機に陥った優を助けに駆け付け、エンディングムービーにも登場する。

その他の人物

鷹野 千夏(たかの ちなつ)
声 - 鈴木富子 / 前田千亜紀
鷹野家の次女で小学一年生。7歳。ごく普通の少女で、優にも懐いていたが、納屋にしまいこまれていた謎の黄金像の影響により発狂してしまう。その結果、奇妙な笑い声を発しながら包丁を振り回し、自らの家族さえも襲うようになった。
燃やされた幻覚剤の化学反応により正気に戻った後、弥生の通報により病院に運ばれる。理由は不明だが、皮膚が異常なほど白い。
鷹野 初(たかの はじめ)
声 - 矢田耕司 / 里内信夫
弁天製薬研究所の所長であり千夏や秋代の父親。43歳。優の父親とは古い友人で、家族ぐるみの付き合いがある。
今回の事件の発端を才堂家の呪いと称して大いに恐れており、錯乱のあまりに優や翔を襲うこともある。小心者で頼りなく見えるが、科学者としては犯罪すら厭わないほどの向上心を持ち、それが一連の事件の一因ともなっている。
千夏の事件の後は研究所に向かう姿が目撃され、礎には今回の事件の黒幕と睨まれる。後に事件の真相と呪いの正体に気付くも、研究所内の墓地にて瀕死の状態で優と再会し、全てを知る崇を探すように言い残して息を引き取る。
鷹野 弥生(たかの やよい)
声 - 中西妙子 / 溝上真紀子
初の妻。千夏に襲われているところを翔に救われる。千夏が倒された後、三舞署に通報した。事件の生還者の1人。
鷹野 秋代(たかの あきよ)
鷹野家の長女。帰宅途中、才堂不志人にHU599菌を投与されゾンビにされる。自我は消失したが、「家に帰りたい」という思いだけで帰宅し、玄関に出迎えにきた弥生を襲ってしまい、初によって殺害された。
体をバラバラにされ、それぞれの部位が家の異なる場所に放置されているがその理由は不明[注 3]。ダイニングに置かれた片腕は寄生脳があるため、切断されて尚も動いている。
鷹野 雅春(たかの まさはる)
鷹野家の長男。今年、高校入学を控えていた。千夏から逃れるため飾られていた鎧の中に隠れるものの、幻覚剤によって自我を失い、鎧武者のような殺人鬼と化す。最終章では鎧に入ったまま落下してくるが、生死に関しては言及されていない。
シナリオ分岐によっては、千夏に殺された状態で発見され、更に特定の部屋の敵出現ポイントを調べると天井から落下してくる。なお、その状態でゲームを進めてしまうと最終章で強制的にバッドエンドになり、進行不可能になる。
剛元 亘(ごうもと わたる)
声 - 大塚明夫 / 幸野善之
筋肉質なカメラマン。危険な所にでも乗り込んで行く。35歳。行動力はあるものの、慎重さや周囲の気遣いに欠けるのが欠点。
フラグ立て次第では最終章で殺された状態で発見される。
クリア特典であるGUIDEによると礎同様、当初のシナリオ案では主人公の1人になる予定だった。精神的に弱く、絶望のあまり自殺と言うEDもあった事が語られている。
才堂 不志人(さいどう ふしひと)
声 - 大塚明夫 / 西脇保
弁天製薬研究所を徘徊する謎の殺人鬼。般若の仮面を被っており、素顔は不明。
「総ての人間に死を…」という謎めいた言葉を呟きながら、巨大な鉈を使い殺人を行う。
その正体は優の実の父。かつては天才的頭脳を持つ科学者だったが、「双子が生まれたら呪われた子と看做して生き埋めにしなければならない」という才堂家の習わしに従い、我が子を生き埋めにした後、HU599菌という狂気の研究に取り憑かれることになる[注 4]。弁天病院から提供される患者を何人も実験台にして非道な研究を進めていたが、最後は崇に幻覚剤を投与されて自我が崩壊し、大鉈を引きずって殺人を繰り返すようになってしまった。自我は崩壊したものの、墓が暴かれて赤ん坊が奪われたことやその真相について知っているらしく、訪れてきた優を呪われた娘と呼び、執拗に抹殺しようとする。
没になった第一期シナリオでは藤香の別人格という設定だった。
岸 温美(きし あつみ)
声 - 中西妙子 / 溝上真紀子
弁天病院の看護婦長。院長の行動を不審に思い調査した結果、恐ろしい計画を知るが事態はすでに手遅れなまでに進行していた為、絶望しきっている。
プレイヤーの行動によっては、思い詰めて死を選んでしまい、発見直後にゾンビ化して襲い掛かってくる。生死自体はエンディングに影響しないが、生存していると最終章のとある場所で弾丸を一度だけ補充してくれる(翔の状態で話しかけた場合のみ)。
宇路 達士(うろ たつし)
声 - 大塚明夫 / 松尾銀三
弁天病院の院長。名医として知られていたが、患者が行方不明になるなど、病院に関する悪い噂が立っていた。
これは彼が才堂不志人に病院の患者を599計画の実験台として提供していたことが原因である。
シナリオ開始時点ではすでに発狂しており、話しかけると優を感染者の餌にしてその隙に逃げようと襲い掛かってくる。通常では優をそのまま絞殺してしまうが、条件を満たしていると優ともみあいになった末に藤香に射殺される。

注釈

  1. ^ 例を挙げると、オープニングムービーに映る鳥居や病院に書かれた「受付」の文字などもそのまま。
  2. ^ 才堂家で呪われた子と看做される双子は女児に限ったとされるのに対し翔は男性人格であるが、文章内では一貫して「双子」という表記のみで、一卵性双生児なのか、二卵性双生児なのかの言及はないため、優の片割れの性別が実際どうだったかは不明。
  3. ^ 誰がバラバラにしたのかは言及されないが、風呂場とトイレにある部位を調べると千夏の笑い声が聞こえる。
  4. ^ クリア特典の「GUIDE」によると、人類への復讐心を抱いたためではないかとされる。
  5. ^ 礎を操作中のみ噛み付いて来る。

出典

  1. ^ ただし、このシーン以外で起こる怪奇現象に関しては幻覚剤の作用のせいなのかは明言されておらず、第三章では幻覚剤の作用では説明のつかない物理的な怪現象(トイレにいきなり引きずり込まれる、研究室に放置された臓物が動き出して襲ってくる等)も起きている。
  2. ^ 週刊ファミ通 No.486. ASCII. (1998年4月10日). p. 13 






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