インドネシアにおける売買春
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/03 02:12 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動女性買春ツアーも20世紀末にバリ島で出現し、若いバリ人の男性セックスワーカーが日本人[3]、ヨーロッパ人、およびオーストラリア人女性と会っている[4]。国際連合エイズ合同計画(UNAIDS)はインドネシアに22万6791人の売春婦/男娼がいると推計している[5]。
原因
インドネシアにおいて、売春婦/男娼が性産業に入る主な理由の1つが、すぐに金銭を得られる魅力である。ジャカルタ・ポスト紙は、ジャカルタの高級売春婦は月に1千5百万から3千万ルピア(1,755から3,510米ドル)を得ることができ、サービスのためのセッション毎に3百万ルピア(350米ドル)以上を請求することができた、と報道した。金銭のために売春婦となったものたちは中流階級と貧困家庭の両方から来ている[6]。
別の主要な原因が強制売春である。若い女性が大都市で雇用の機会を提供され、その次に強姦されて、売春あっせん業者に金を払う間、売春を強制される[7]。また親に売られることもあるかもしれない。国際労働機関(ILO)は、インドネシアの子どもの売春婦の大体70パーセントが家族または友人によって人身売買に持ち込まれた、と報告している[8]。
形態
売春は多くの形態で存在し、多くの異なる性、ジェンダー、指向、および年齢によって行われている。例えば、バリは外国人観客を誘う男性セックスワーカーの「クタ・カウボーイズ」で知られている[9]。
売春は様々な性的指向を網羅する。最も一般的なのは異性間の女性売春であるが、服装倒錯者や男性の同性間売春も程度は少ないものの存在する。児童売春もバタムやバリといった特定の観光リゾート島に存在する。4万人から7万人のインドネシア人の子どもが国内で売春に従事していると推計されている[10]。
売春婦は売春宿で働くこともあり、一部の売春宿には200人を超える売春婦がいる。多くの売春宿があった最後の大規模な赤線地区がかつてスラバヤにあり、東南アジア最大の風俗街の1つであったが[11]、2004年に閉鎖された[12]。売春婦はディスコ、マッサージパーラー、およびカラオケボックスで見られ[13]、特定の通りでも見られる。また、電話によって予約することもできる[14]。
オンライン売春も一般的である。インターネット掲示板では、売春婦とポルノグラフィが優良な登録会員に提供される(優良度は掲示板での活動によって計測される)。掲示板の上級会員は「無料レポート」を書き込み、売春婦との会員の経験について説明する。連絡先情報は要求に応じてプライベートメッセージによって提供される。Facebook上での売春組織も報告されている[15]。
法的地位
売春は法律では特別に対処されていない。しかしながら、多くの当局者が「良識/道徳に対する犯罪」を売春に適用すると解釈してきた。売春は、大衆の社会的、宗教的規範との矛盾にもかかわらず、まん延し、概して許容されている[16]。売春はインドネシアの売春宿複合施設(lokalisasi)で最も明白に示され、こういった施設は国中で見られる[17]。これらの売春宿は地元政府の規制の下で管理されている[18]。警察による手入れの間あるいは後に、売春婦は罰金を支払い、拘留から解放される。そのため、警察の手入れは「公安の警官の収入源にしかならない」と言われている[19]。
インドネシア児童保護委員会(KPAI)はインドネシアにおける売春婦の30パーセントが18歳未満であると推計している[20]。ILOはジャカルタにおける子どもの売春婦の総数を5千人としている。ジャカルタ市政府によれば、これはPrumpung(北ジャカルタ)、Grogol(西ジャカルタ)、Tanah Abang(中央ジャカルタ)、Block M(南ジャカルタ)、そしてJatinegaraおよびCiracas(どちらも東ジャカルタ)に集中している[8]。子ども売春ツアー、特にリゾート地のバリやバタムに存在する[21][22]。
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- ^ “バリ島の売春婦、4人に1人が「HIV陽性」”. AFPBB News (2010年11月15日). 2020年11月3日閲覧。
- ^ a b “Indonesia 2018 Trafficking in Persons Report”. U.S. Department of State. 2018年7月28日閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- 1 インドネシアにおける売買春とは
- 2 インドネシアにおける売買春の概要
- 3 歴史
- 4 対応
- 5 関連項目
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