ほどよし ほどよしの概要

ほどよし

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/29 14:51 UTC 版)

概要

2010年に、内閣府の最先端研究開発支援プログラムに採択された「日本発の「ほどよし信頼性工学」を取り入れた超小型衛星による新しい宇宙開発・利用パラダイムの構築」に基づき、プロジェクトが発足。2010年4月から2014年3月までの研究期間に4機の超小型衛星が開発され、2019年1月までに全て打ち上げられた。

ほどよし1号機(HODOYOSHI-1)

東京大学からの研究委託を受けたNESTRAが中心となり、株式会社アクセルスペースの協力のもと開発された。

2014年11月6日、ロシアのオレンブルク州ヤースヌイ宇宙基地からドニエプルにより、ASNAROの相乗りとして、東京工業大学東京理科大学TSUBAME九州大学QSAT-EOS大同大学名古屋大学ChubuSatと共に打ち上げられた。

ほどよし2号機 (RISESAT)

東北大学を中心に、北海道大学京都大学他関連機関と協力して開発された[2]。当初2013年とされた打ち上げ予定[2]から遅れていたが、2019年1月18日にJAXA革新的衛星技術実証プログラム英語版1号機に搭載され、イプシロンロケット4号機で内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられた[3]。この打ち上げでは、7つの部品・機器を積んだ小型実証衛星1号機と、3機の超小型衛星、4機のキューブサットが同時に打ち上げられている[4]

ほどよし3号機 (HODOYOSHI-3)

東京大学と、その研究委託を受けたNESTRAによって開発された[5]。2014年6月20日にヤースヌイ宇宙基地からドニエプルロケットでほどよし4号と共に打ち上げられた[5]

ほどよし4号機 (HODOYOSHI-4)

東京大学と、その研究委託を受けたNESTRAによって開発された[5]。2014年6月20日にヤースヌイ宇宙基地からドニエプルロケットでほどよし3号と共に打ち上げられた[5]。3号機との共通バスを利用し、大きさは50×50×68cm、重さが64kgで口径15cmの反射望遠鏡を搭載する6mクラスの地上分解能を実現する[6]。機器搭載スペースに公募採択された機器に2台のシングルボードコンピュータRaspberry Pi(ラズベリーパイ)とカメラモジュールが搭載された[7]。NESTRAによって開発された民生品を活用したイオン液体リチウム二次電池[8]の電力を使用するMIPS(Miniature Ion Propulsion System :小型イオン推進システム)というイオンエンジンを備える[6]

ギャラリー


  1. ^ 研究活動”. 超小型衛星センター. 2019年9月23日閲覧。
  2. ^ a b ほどよし2号機”. 超小型衛星センター. 2019年9月23日閲覧。
  3. ^ 国際理学観測衛星ライズサット(RISESAT)の 打ち上げ成功・初期運用開始』(プレスリリース)東北大学、2019年2月23日https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2019/02/press-20190213-01-RISESAT.html2019年9月23日閲覧 
  4. ^ 革新的衛星技術実証1号機”. 宇宙航空研究開発機構 (2019年4月10日). 2019年9月23日閲覧。
  5. ^ a b c d 青柳賢英 (2016年8月25日). “ほどよし衛星の成果とその将来展望”. 2019年9月23日閲覧。
  6. ^ a b 大塚実 (2013年7月29日). “超小型衛星の世界を変える!!”. https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/1307/29/news005.html 2019年9月23日閲覧。 
  7. ^ 森重和春 (2015年3月25日). “[特別賞]超小型衛星「ほどよし」に載せて宇宙空間から地球を撮影”. 日経 xTECH. 日経BP. 2019年9月23日閲覧。
  8. ^ 「イオン液体リチウム二次電池」の宇宙実験へ』(プレスリリース)関西大学、2014年6月23日https://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/pressrelease/2014/No10.pdf 


「ほどよし」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ほどよし」の関連用語

ほどよしのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ほどよしのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのほどよし (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS