インフレーション理論
別名:インフレーション宇宙論
英語:inflation theory、cosmic inflation theory、theory of cosmic inflation
宇宙の起源に関する仮説で、「ビッグバン」によって誕生した宇宙がその直後に極端に膨張し、今日観測される宇宙空間の原型が形作られたとする説。
ビッグバン理論およびインフレーション理論は、誕生したての(プランク時間における)宇宙は原子サイズ以下の微小な状態であり、誕生から「10のマイナス36乗」秒後に起きたインフレーションによって、瞬間的に、いわゆる宇宙のサイズまで膨張したと説く。その後も(相対的には)緩やかに宇宙は膨張を続けている。
インフレーション理論はビッグバン理論の理論上の難点を克服して補完する。今日では、ビッグバン理論とインフレーション理論は共に宇宙の起こりを示す標準理論となっている。
宇宙の起源は光学的な観測が不可能な領域を探る分野であり、理論の大部分は推測・仮説の域を出ていない。最近では光ではなく重力波を捉えることでインフレーションの発生した証拠(痕跡)を観測しようとする研究が進みつつある。
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