内部摩擦
物質に対して外部から加えられた変形エネルギーの一部が熱エネルギーに変化する現象をいう。外部の抵抗をすべて取り去った理想弾性体を振動させたとき、その振動は永遠に振動を続けるはずであるが、実在の団体物質では振動はしだいに減衰する。これは振動のエネルギーが物質内部で熱に変換しエネルギーを減衰していくからである。この熱エネルギーへの変換の原因となるものを内部摩擦といい、物質構造にきわめて敏感に反応する性質があり、これを測定することによって物質内部の構造やその変化を知ることができる。このような内部摩擦を生じさせる原因として、転位、変態、粒界、軟化などがあげられる。
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