振幅位相図
回折した電子波の伝播を記述するとき、その波動関数の実部および虚部を複素平面上に(x0, y0)と表示するとき、原点から点x0, y0へ引いた線の距離は波の振幅を表し、その線と横軸との成す角は波の位相を表す。これをという。結晶をその厚さ方向に多くの層に分け、各層での回折波の振幅と位相を順次、結晶の下面まで、図形的に足し合わせてゆくと、結晶下面での回折波の強度は、原点から得られた最終座標(x, y)へ引いた線の長さの2乗として求まる。1960年代にHirschらは、を用いて転位や積層欠陥の像コントラストをはじめて明らかにした。
- コルニュの渦巻き
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