吸着等温式
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/25 05:46 UTC 版)
吸着等温式(きゅうちゃくとうおんしき、英: adsorption isotherm)は、気体がある一定温度下で固体に吸着される際の圧力と吸着量の相関関係を表した式である。または溶液中の溶質がある一定温度下で固体に吸着される際の濃度と吸着量の相関関係を表した式である。この場合、圧力を濃度で置き換えた式がそのまま成立する。
理論的な式や経験的な式が数多く提案されている。以下にその代表的な例を示す。
ヘンリーの吸着等温式
ヘンリーの法則の気体の圧力と溶解量の関係が吸着量にも成立すると考えた吸着等温式である。すなわち吸着量vは圧力pに単純に比例する。均一な表面を持つ吸着剤への低圧領域における吸着挙動に対しては良好に一致する。
ラングミュアの吸着等温式
アーヴィング・ラングミュアによって1918年に導出された理論的な吸着等温式である。以下のような仮定を持っている。
- 吸着媒には有限な数N の吸着サイトがあり、そこだけで吸着質分子と結合する。
- すべての吸着サイトは等価である。
- 1つの吸着サイトは1つの吸着質分子としか結合しない。
- 空の吸着サイトのM 、気相中の吸着質のS、吸着サイトに結合した吸着質MSの間には、
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その他の式
- Dubinin 式、Dubinin-Astakhov 式 - ミクロ孔を有する吸着剤に適用できるもので、温度が異なる場合も使用できる[1]。
参考文献
- JIS Z8830(気体吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法)
- I.Langmuir, "The adsorption of gases on plane surfaces of glass, mica, and platinum," J.Am.Chem.Soc., Vol.40 (1918) pp.1361-1403. - I.Langmuirが吸着等温式を発表した原著論文。
- ^ 化学工学会 編『化学工学』(3版)槇書店、181頁。ISBN 4-8375-0690-9。
関連項目
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