肺高血圧症
【概要】 最近HIV感染症での多発が注目されている心臓血管系合併症。本来100万人あたり1-2人ときわめてまれだがHIVでは0.5%。肺の細小動脈壁が厚くなり肺高血圧になる。このため息切れ、疲れやすさ、失神、下肢や顔面の浮腫がみられる。確定診断からの生存期間は数年以内ときわめて予後不良である。
【詳しく】 肺血管への直接的なHIV感染は証明されていない。ウイルスの増殖に刺激された細胞からサイトカイン、成長因子、肺血管収縮因子であるエンドセリン-1が産生されるためという説がある。 抗HIV療法のみでは予後は改善しない。長期治療を考えると経口血管拡張薬がよいと思われる。ベラプロスト(商品名:プロサイリン)、ボセンタン(商品名:トラクリア)、シルデナフィル(保険未適応)の他、プロスタサイクリン持続点滴が試みられる。 http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/hai/hai_mokuji.html
《参照》 サイトカイン、 クエン酸シルデナフィル
肺高血圧
(Pulmonary hypertension から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/04 13:08 UTC 版)
肺高血圧(はいこうけつあつ、pulmonary hypertension, PH)は、何らかの原因により慢性的に肺動脈圧が上昇する病態の総称で難治性の循環器疾患・呼吸器疾患の1つである。肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension, PAH)についても本項で扱う。
- ^ Proceedings of the 6th World Symposium on Pulmonary Hypertension
- ^ 循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2011年度合同研究班報告) (PDF)
- ^ 肺動脈性肺高血圧症(指定難病86) 難病情報センター
- ^ 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(指定難病88) 難病情報センター
- ^ 86 肺動脈性肺高血圧症 難病情報センター (PDF)
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