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この項目では、線型代数学と解析学について説明しています。体論については「ノルム (体論)」を、イデアルについては「イデアルのノルム(英語版)」を、群論については「ノルム (群論)(英語版)」を、記述集合論におけるノルムについては「prewellordering(英語版)」をご覧ください。
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| この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方) 出典検索?: "ノルム" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2016年3月) |
解析学において、ノルム (英: norm[1], 独: Norm) は、平面あるいは空間における幾何学的ベクトルの "長さ" の概念の一般化であり、ベクトル空間に対して「距離」を与えるための数学の道具である。ノルムの定義されたベクトル空間を線型ノルム空間または単にノルム空間という。
- ものによっては絶対値や賦値(附値、付値)と呼ばれることもある。また、体の拡大におけるノルムや、多元環に対する被約ノルムと本質的に同じものである。
定義
K を実数体 R または複素数体 C(あるいは絶対値を備えた任意の位相体)とし、K 上のベクトル空間 V を考える。このとき任意の a ∈ K と任意の u, v ∈ V に対して、
- 独立性:‖ v ‖ = 0 ⇔ v = o
- 斉次性:‖ av ‖ = |a|‖ v ‖
- 劣加法性:‖ u + v ‖ ≤ ‖ u ‖ + ‖ v ‖(三角不等式)
を満たす関数 ‖ • ‖: V → R; x ↦ ‖ x ‖ を V のノルムと呼ぶ。ベクトル空間 V と V 上のノルム ‖ • ‖ との組 (V, ‖ • ‖) を、ノルム ‖ • ‖ を備えたベクトル空間あるいは簡単にノルム付きの線型空間、ノルム空間などと呼び、紛れのおそれの無い場合はノルムを省略して単に V で表す。なお、‖ v ‖ ≥ 0(正定値性)を定義の内に含めることが多いが、この性質は以下のように定理として導くことができる。左から順に、独立性、劣加法性、斉次性を用いている。
平面 R2 上の異なるノルムに関する単位円の様子
幾何学的性質
ノルム空間 V のノルム p = ‖•‖ に対し、2変数の実数値関数 dp : V × V → R を
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