Myc-nick
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 15:41 UTC 版)
Myc-nickは、全長のc-MycとN-Mycの切断によって産生される細胞質型のMycである。Mycの切断はカルシウム依存的な細胞質プロテアーゼであるカルパインファミリーによって行われる。 カルパインによるMycの切断は恒常的な過程であるが、終末分化などMycレベルの迅速なダウンレギュレーションが必要な状況下で増加する。切断に伴ってDNA結合ドメインを含むC末端領域が分解されるが、N末端の298残基の断片は細胞質にとどまり続ける。Myc-nickはヒストンアセチル化酵素やユビキチンリガーゼの結合ドメインを含んでいる。 Myc-nickの機能は現在研究中であるが、この新たなMycファミリーのメンバーは細胞の形態を調節し、少なくとも一部はアセチル基転移酵素と相互作用することで、α-チューブリンのアセチル化を促進することが示されている。Myc-nickの異所性発現は筋芽細胞への分化を加速する。
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