John Watson (philosopher)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > John Watson (philosopher)の意味・解説 

ジョン・ワトソン (哲学者)

(John Watson (philosopher) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 09:31 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

ジョン・ワトソン(John Watson、1847年2月25日 - 1939年1月27日)は、イギリス出身のカナダ哲学者。建国間もないカナダを代表する哲学者であった。ヘーゲルの哲学の影響を受けて、8冊の本と200本以上の論文を執筆。後の、カナダの哲学の、ひいてはカナダ国家の指針を決めた人物であると言われている。カナダ学士院のメンバーでもあった。

生涯

スコットランドグラスゴーの出身。グラスゴー大学で哲学や英語学を学ぶ。ワトソンは、同大学教授のエドワード・ケアード(イギリスを代表するヘーゲリアン)に認められ、当時まだ建国間もないカナダのクイーンズ大学の教授のポストに推薦され、1872年にカナダへ渡る。

ヘーゲルの哲学に多大に影響され、後には建国期のカナダに宗教や政治の概念にも大きな影響を与えた。カナダの哲学者のなかでは唯一エディンバラ大学ギフォード講義(これは、スコットランドの諸大学が協同で主催している神学の講座の名称で、ウィリアム・ジェームズも講義したこともある。一流の学者しか講義できなかった)に招聘された人物でもある。これらの講義は、『宗教的経験の解釈』(1910年 - 1912年)として出版された。

ワトソンの哲学的関心は宗教の形而上学的考察であり、キリスト教の合理主義的解釈を提唱していた。主著となる『キリスト教と観念論』はその成果である。また、理性的に一般の人々が連結できることを望み、カナダ合同教会の創設にも尽力した。ワトソンは優れたカント学者でもあり、初期の作品でもある『カントとその英国(哲学)批判』(1881年)、『カントの哲学』(1888年)、『解明されたカントの哲学』(1908年)は有名で、カナダにおいてカント研究に携わる者にとっては、いまだに重要な研究書である。また、学生向けの哲学入門に関する書物も多い。わかりやすさおよびユニークな注釈によって著作の人気も上がり、第一次世界大戦の余波で『国家の中の平和と戦争』(1919年)を執筆、人気を得る。同書の中でワトソンは、寛容さと多文化的な統合に基づいた世界政府を促すことを説いていた。カナダにおける文化的多元性および平和の問題が、彼の晩年の課題であった。


「John Watson (philosopher)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「John Watson (philosopher)」の関連用語

John Watson (philosopher)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



John Watson (philosopher)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのジョン・ワトソン (哲学者) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS