歴史画
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歴史画(れきしが)とは、歴史上の事件や神話・宗教に取材した絵画を指す。歴史画を厳密に歴史上の一事件を描いたものと捉え、宗教画・神話画とは区分することもある。西洋画のヒエラルキーの中では、宗教画・神話画も含めた歴史画は、肖像画・風俗画・静物画・風景画をおさえて、もっとも評価されるものとして君臨した。一方、日本でも歴史上の事件や神話は題材として長く着目され、平安時代後期の11世紀頃に確立したとみられる大和絵、これを継承して江戸時代に発展した土佐派およびその影響を受けた浮世絵、そして明治時代の欧化政策によって洋画との対比概念として認識された日本画に至るまで、「歴史画」の作品が多数制作された。
- ^ L.B.アルベルティ『絵画論』三輪福松 訳、中央公論美術出版、1988年。
- ^ a b c d 鈴木杜幾子 1991.
- ^ 「アンドレ・フェリビアン『王立絵画彫刻アカデミー講演録序(1)』」『美学美術史研究論集』第17号、名古屋大学、1999年、105-115頁、CRID 1520290884772226944。
- ^ Duro, Paul (1997). The Academy and the Limits of Painting in Seventeenth-Century France. Cambridge UP. ISBN 0521495016
- ^ 鈴木杜幾子 1991, p. 81.
- ^ 大野芳材 2007.
- ^ 山梨俊夫『描かれた歴史 日本近代と「歴史画」の磁場』ブリュッケ、2005年7月。ISBN 4-434-06210-7。
- ^ “関ヶ原合戦図(井伊家伝来資料)”. 彦根城博物館. 2022年11月18日閲覧。 “第2扇を中心に、「赤備え」の井伊隊が西軍の島津隊を追走する瞬間がとらえられています。井伊隊の躍動感ある姿から、合戦における井伊隊の活躍を際立たせようとする制作意図がうかがえます。”
- ^ 栃木県佐野市出身の画家、小堀鞆音 (こぼり ともと) のことが書いてある本をさがしている。. レファレンス協同データベース. 国立国会図書館.
- ^ 用例として、1982年(昭和57年)に栃木県立美術館で開催された「近代歴史画の父 小堀鞆音展」がある[9]。
- ^ “今、「戦争画」を見る 東京国立近代美術館 藤田嗣治、小磯良平、宮本三郎ら巨匠の作品”. 美術館ナビ. 読売新聞社 (2022年8月15日). 2022年11月18日閲覧。
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