HTLV-1の疫学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 09:31 UTC 版)
「成人T細胞白血病」の記事における「HTLV-1の疫学」の解説
世界的には日本、中南米、アフリカなどにHTLV-1感染者の多い地域があることがわかっている。日本の2014年から2015年の調査では80万人程度のHTLV-1感染者がいると推定されている。かつては九州、沖縄に感染者が多く、全体の40%がこの地域に分布していた。近年は大都市圏でHTLV-1感染者が増加傾向で地域分布が変化していると考えられている。 HTLV-1感染が原因となって発症するHTLV-1関連疾患にはATL(成人T細胞白血病・リンパ腫、adult T-cell leukemia-lymohoma)、HAM(HTLV-1関連脊髄症、HTLV-1-associated myelopathy)、HAU(HTLV-1関連ぶどう膜炎、HTLV-1-associated uveitis)などが知られている。HTLV-1感染者のうちHTLV-1関連疾患を発症するのはごく一部であり、ATLの発症率が約5%であり、HAMの発症率は0.3%である。大半の感染者はHTLV-1関連疾患を発症することなく生涯を終える。HTLV-1プロウイルス量が多いHTLV-1感染者はHTLV-1関連疾患の発症リスクが高いと考えられている。
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