Hが有界作用素の場合のシュレディンガー方程式の解とは? わかりやすく解説

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Hが有界作用素の場合のシュレディンガー方程式の解

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:55 UTC 版)

量子力学の数学的定式化」の記事における「Hが有界作用素の場合のシュレディンガー方程式の解」の解説

Hが有界作用素であればシュレディンガー方程式を以下のように解くことができる。まず e x p ( − i t ℏ H ) := ∑ n = 0 ∞ 1 n ! ⋅ ( − i t ℏ ) n H n {\displaystyle \mathrm {exp} \left(-{it \over \hbar }H\right):=\sum _{n=0}^{\infty }{1 \over n!}\cdot (-{it \over \hbar })^{n}H^{n}} と定義すると、右辺一様作用素位相収束する事をHの有界性から示すことができるM16(p84)。そこで ψ ( t ) := e x p ( − i t ℏ H ) ( ψ ) {\displaystyle \psi (t):=\mathrm {exp} \left(-{it \over \hbar }H\right)(\psi )} と定義する。これを形式的に微分すると、 i ℏ d d t ψ ( t ) = i ℏ d d t e x p ( − i t ℏ H ) ψ {\displaystyle i\hbar {\mathrm {d} \over \mathrm {d} t}\psi (t)=i\hbar {\mathrm {d} \over \mathrm {d} t}\mathrm {exp} \left(-{it \over \hbar }H\right)\psi } = H d d t e x p ( − i t ℏ H ) ψ = H ψ ( t ) {\displaystyle =H{\mathrm {d} \over \mathrm {d} t}\mathrm {exp} \left(-{it \over \hbar }H\right)\psi =H\psi (t)} となり、シュレディンガー方程式満たす事になる。詳細省略するが、この形式的な議論数学的に正当化可能である。 しかしHが有界作用素ではない場合テイラー展開 e x p ( − i t ℏ H ) := ∑ n = 0 ∞ 1 n ! ⋅ ( − i t ℏ ) n H n {\displaystyle \mathrm {exp} \left(-{it \over \hbar }H\right):=\sum _{n=0}^{\infty }{1 \over n!}\cdot (-{it \over \hbar })^{n}H^{n}} は一般には意味を持たない実際、たとえHが H {\displaystyle {\mathcal {H}}} で稠密に定義されていたとしても D o m ( H 2 ) {\displaystyle \mathrm {Dom} (H^{2})} は H {\displaystyle {\mathcal {H}}} で稠密になるとは限らない為、上述テイラー展開が意味を持つ集合は非常に小さくなってしまうかもしれない。またたとえψが ⋂ n D o m ( H n ) {\displaystyle \bigcap _{n}\mathrm {Dom} (H^{n})} に入っていたとしても、 ∑ n = 0 ∞ 1 n ! ⋅ ( − i t ℏ ) n H n ψ {\textstyle \sum _{n=0}^{\infty }{1 \over n!}\cdot (-{it \over \hbar })^{n}H^{n}\psi } が収束するとは限らないM16(p84)。 そこで本節ではテイラー展開頼らず e x p ( − i t ℏ H ) {\textstyle \mathrm {exp} \left(-{it \over \hbar }H\right)} を定義する作用素解析という手法導入しe x p ( − i t ℏ H ) {\textstyle \mathrm {exp} \left(-{it \over \hbar }H\right)} に関するストーンの定理導入する事で上述問題解決する

※この「Hが有界作用素の場合のシュレディンガー方程式の解」の解説は、「量子力学の数学的定式化」の解説の一部です。
「Hが有界作用素の場合のシュレディンガー方程式の解」を含む「量子力学の数学的定式化」の記事については、「量子力学の数学的定式化」の概要を参照ください。

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