EMD GP20形ディーゼル機関車とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 乗り物 > 列車 > アメリカ合衆国のディーゼル機関車 > EMD GP20形ディーゼル機関車の意味・解説 

EMD GP20形ディーゼル機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/08/29 17:38 UTC 版)

EMD GP20
基本情報
製造所 GM-EMD
製造年 1959年11月 - 1962年4月
製造数 260両 (オマハGP20を除く)
主要諸元
軸配置 B-B
軌間 1,435 mm
動力伝達方式 電気式
機関 EMD 567D2型(V型16気筒)
出力 2,000馬力 (1,500 kW)
テンプレートを表示

EMD GP20は、1959年11月から1962年4月の間にアメリカGM-EMDが製造した電気式ディーゼル機関車である。後述の試験を経て、初めてターボチャージャーを備えた567D2型ディーゼルエンジンを搭載し、出力の向上を図った。

詳細

外観は、GP9の後期バージョンおよびGP18に似ているが、排気煙突が2つになった。GP20を特徴づけるものとしては、小さなラジエターファンが車体後部の大型ファンの前に装備されていることである。

バリエーションとして、グレート・ノーザン鉄道(GN)の車両はショート・フードの高さが運転台屋根まであるハイ・フード型であり、通常とは逆にロング・フード側が前になるように製造された。また、ウェスタン・パシフィック鉄道(WP)の10両は、やはりハイ・フードを備えているが、運転台は両方向に向けて2組備えられた。

同じ排気量のエンジンを搭載した6動軸の姉妹機種、SD24が2,400馬力であるのに対し、本形式が2,000馬力であるのは、駆動用モーターがSD24の6個に対し4個と少ないために電流の許容量がSD24よりも小さいためである。

本形式は260両が製造され、すべてアメリカ合衆国で使用された。

オマハGP20

GM-EMDは、567型エンジンにターボチャージャーを装備することに慎重であった。1955年9月、ユニオン・パシフィック鉄道(UP)は、同型エンジンを搭載するGP9の19両に対して独自にターボチャージャーを装着してテストをしたところ、出力が1,750馬力から2,000馬力に向上し、567型エンジンにもターボチャージャーを装着できる可能性が証明された。このターボチャージャーを試験装着した機関車を、オマハ (Omaha) GP20という。

9両はAiReseach社の、10両はElliott社のものを使用した。前者はその長方形の排気口が屋根上の運転室よりのラジエターファンのそばにあり、後者は排気口が車体側面のエアフィルターのそばにある。19両中15両はターボチャージャーを撤去の上GP9に復元、残る4両は新たなターボチャージャーつきエンジンに取り替えられた。

このことから、GM-EMDは独自に567型エンジン用ターボチャージャーを開発し、装着したエンジンを567D2型とした。GP20の量産を開始する前、このエンジンを積んだGP9を1959年3月から6月にかけてUPに9両納入した。

そのほかにも、GP9を改装したオマハGP20が1959年6月から1965年10月までに47両製造されている。

参考文献

  • Marre, Louis A. (1995). Diesel Locomotives: The First 50 Years, pp.114-126. Kalmbach Publishing Co. ISBN 0-89024-258-5.
  • Pinkepank, Jerry A. (1973). The Second Diesel Spotter's Guide. Milwaukee, WI: Kalmbach Publishing Co.. ISBN 0-89024-026-4.

関連項目





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「EMD GP20形ディーゼル機関車」の関連用語

EMD GP20形ディーゼル機関車のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



EMD GP20形ディーゼル機関車のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのEMD GP20形ディーゼル機関車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS