EI自己測定法で自己を良く見せようとする問題
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「心の知能指数」の記事における「EI自己測定法で自己を良く見せようとする問題」の解説
「自己を良く見せようとする問題」とは、自己測定の被験者が結果を良くしようと、回答を偏向させる問題である (Paulhus, 2002)。性格診断テストの結果もこのような回答の偏向で歪められることが知られている (Holtgraves, 2004; McFarland & Ryan, 2000; Peebles & Moore, 1998; Nichols & Greene, 1997; Zerbe & Paulhus, 1987)。 恣意的な回答はある種の毎回変わる回答パターンであると示した研究もある (Pauls & Crost, 2004; Paulhus, 1991)。これは、個人属性に従った長期間で変わらない回答とは区別される。EI自己測定法が使われるような場面(就職試験など)の状況を考慮すると、結果を良くしようとすることの問題は明らかである (Paulhus & Reid, 2001)。恣意的な回答によって正確な診断ができなくなることを懸念し、被験者にはテスト前に「良く見せようとしないように」という注意が必要と考える研究者もいる(McFarland, 2003、など)。「良く見せよう」という回答をなくす方法の一つとして、心理学の同意に基づく方法 (en:Consensus based assessment) の技術を適用が考えられる。
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