E3リガーゼ活性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 23:18 UTC 版)
E3ユビキチンリガーゼであるMDM2は、p53がん抑制タンパク質の負の調節因子である。MDM2はp53に結合してユビキチン化を行い、その分解を促進する。p53はMDM2の転写を誘導するため、ネガティブフィードバックループが形成されている。Mdm2は自身とp53をプロテアソームによる分解の標的とする。p53のC末端のいくつかのリジン残基がユビキチン化部位として同定されており、p53のタンパク質レベルはMdm2によってプロテアソーム依存的にダウンレギュレーションされることが示されている。Mdm2は自己ポリユビキチン化も行うとともに、協調的E3ユビキチンリガーゼであるp300と複合体を形成してp53のポリユビキチン化を行うこともできる。このように、Mdm2とp53はネガティブフィードバックによる制御ループを形成しており、p53の安定化シグナルがない状態ではp53のレベルは低く保たれる。DNA傷害などp53安定化シグナルが強いときには、このループはキナーゼやp14arfなどによって阻害される。
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