DAGRとは? わかりやすく解説

DAGR

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/20 09:59 UTC 版)

防衛用高度GPS受信機。座標はアイオワ州シーダーラピッズロックウェル・コリンズ本部。

AN/PSN-13防衛高度GPS受信機(DAGR、口語でdagger(憎悪の意)とも)は、アメリカ国防総省及び選ばれた外国軍によって使用される携帯GPS受信機である。軍事規格に適合し、2つの周波数を使用し、暗号化されたP(Y)コードを解読するために必要なセキュリティ・ハードウェアを有している。

DAGRはロックウェル・コリンズによって設計され、2004年3月に生産に入り、2005年9月には40,000個のDAGRが納入された。2006年末、ディフェンス・インダストリー・デイリーによってアメリカ合衆国と様々な同盟国が3億ドル程度のDAGR契約を交わし、125,000個程度を発注したと見積もられた[1]。DAGRは1994年から市場に出たPLGRを代替している。

DAGRの内部の通信セキュリティ(COMSEC)機器の保全のため、アメリカ国家安全保障局に認可されていない個人や組織の装置の購入や所持は禁止されている(アメリカ連邦法タイトル18、合衆国コード、セクション641、793、798、952)。装置が不要になるか使用不可になると使用者は装置をNSA認可の売人(通常は最初の供給元)に返すことになっており、そこで装置は破壊される。

ロックウェル・コリンズは「ポラリス・ガイド」と呼ばれるGPS受信機も販売している。これはDAGRに似ているが、民間用のC/Aコードを用いる。ポラリス・ガイドは標準即位サービス(SPS)として、民間のユーザーによって使用されることがある。

特徴

  • 地図画像を表示できるグラフィックスクリーン
  • オールインビュー表示のための12チャンネル連続衛星追跡
  • L1/L2デュアル周波数GPS信号同時受信
  • ダイレクトYコードの捕捉
  • 100未満でのコールドスタート
  • 多様な妨害環境への対応
    • 41デシベル J/Sで5追跡状態を維持
    • 24デシベルで最初のC/Aコードを捕捉
  • 受信機自立的完全監視(RAIM)の利用
  • 選択有効/偽装防止モジュール(SAASM)との互換性(現在バージョン3.2)
  • 拡張広域GPS(WAGE)との互換性
  • マルチパスの防止
  • 兵器システムの調査に利用可能
  • 米陸軍米海兵隊米海軍米空軍、選ばれた他国軍で仕様
  • BDUの2マガジン弾薬ポーチに収まるサイズ
  • 一つ当たりの政府のコスト、1,832ドル[2]

PLGRとの比較

項目 PLGR DAGR
販売 1990年 2004年
周波数帯 シングル(L2のみ) デュアル(L1及びL2)
セキュリティ PPS-SM SAASM
ディスプレイ 文章のみ GUI 及び地図
チャンネル数(衛星) 5 12 (オールインビュー)
対妨害能力 24デシベル 41デシベル
最初の捕捉までの時間(TTFF) 6 100
その後の捕捉までの時間(TTSF) 60秒 22秒以下
重量 1.25キログラム 0.43キログラム
サイズ 高さ24.1センチメートル、幅10.4センチメートル、厚さ6.6センチメートル 高さ16.2センチメートル、幅8.9センチメートル、厚さ4.1センチメートル(2マガジン弾薬ポーチに入る)
バッテリー持続時間 13時間(8個) 14時間(4個)
信頼作動時間 2000時間 5000時間

関連項目

脚注

  1. ^ $82.7M more for DAGR GPS Receivers. Defense Industry Daily
  2. ^ GPS enables DAGR to track ‘bad guys’. Air Force Space Command News

ダグ

(DAGR から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/23 17:15 UTC 版)

ダグ(Dagr)とは、北欧神話で「」を意味する神。






「ダグ」の続きの解説一覧

Dagr

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 23:10 UTC 版)

ダグ (曖昧さ回避)」の記事における「Dagr」の解説

ダグ - 北欧神話で「昼」を意味する神。

※この「Dagr」の解説は、「ダグ (曖昧さ回避)」の解説の一部です。
「Dagr」を含む「ダグ (曖昧さ回避)」の記事については、「ダグ (曖昧さ回避)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「DAGR」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「DAGR」の関連用語

DAGRのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



DAGRのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのDAGR (改訂履歴)、ダグ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのダグ (曖昧さ回避) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS