りょうぶ (令法)
●わが国の各地をはじめ朝鮮半島に分布しています。明るい谷筋などに生え、高さは8~10メートルになります。葉は倒卵状長楕円形で、枝先に集まって互生します。6月から8月ごろ、枝先に総状花序を数個だし、白い花を咲かせます。若芽はあくぬきをすると食用になります。不思議な名前ですが、これは和泉晃一さんによれば、花序のかたちを表した「りょうび(竜尾)」が転訛したものだそうです。また「りょうぶ」は龍の尾の意味で、「おかとらのお(虎の尾)」の対語だともいいます。古名では「はたつもり(旗積もり)」と呼ばれ、万葉集にも登場しています。紅葉が美しくて趣があるため、庭木としても植栽されてきました。
●リョウブ科リョウブ属の落葉小高木で、学名は Clethra barbinervis。英名はありません。
リョウブ: | 令法 |
柃棓
令法
利也宇布
団子茨
山茶科
料蒲
猿滑
猿試
餅花木
リョウブ
(Clethra barbinervis から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 07:39 UTC 版)
リョウブ(令法[4]、学名: Clethra barbinervis)、はリョウブ科の落葉小高木である。北海道から九州、中国、台湾までの山林に分布している。夏に長い総状花序に白い小花をたくさん咲かせる。若葉は山菜とされ、庭木としても植えられる。別名、ミヤマリョウブ[1]、チャボリョウブ[1]、リョウボ[5][6](良母[7][8])、サルダメシ[4]、古名でハタツモリ[4]。中国名は髭脈榿葉樹[1]。
- ^ a b c d 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Clethra barbinervis Siebold et Zucc. リョウブ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年5月17日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Clethra barbinervis Siebold et Zucc. var. stolonifera (Nakai) Honda リョウブ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年5月17日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Clethra barbinervis Siebold et Zucc. var. kawadana (Yanagita) H.Hara リョウブ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年5月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l 金田初代 2010, p. 106.
- ^ 小椋純一 高度経済成長期を画期とした西中国山地の植生景観変化とその背景について : 広島県北西部八幡高原と山口県秋吉台の場合 (高度経済成長と地域社会の変化) , 国立歴史民俗博物館研究報告,第207集, pp.43-77 (2018年)中,p.53 (表1)
- ^ 橘礼吉 ムツシの生態的環境条件 : 白山麓の焼畑用地の民俗的考察その2,石川県白山自然保護センター研究報告,第15集,pp.87-105(1988年)中,p.92など
- ^ 良母(リョウボ)/ 令法(リョウブ) 徳田銘木,2020年6月12日閲覧
- ^ 岩崎建築研究室・日誌 : リョウブと点茶盤 2020年6月12日閲覧
- ^ a b c d e f g h i j 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 69.
- ^ a b c d e f g h 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 225.
- ^ a b c 金田初代 2010, pp. 106–107.
- ^ a b c d e f 亀田龍吉 2014, p. 123.
- ^ a b c 林将之 2008, p. 70.
- ^ 金田初代 2010, p. 107.
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