CantGoTu環境とは? わかりやすく解説

CantGoTu(カントール-ゲーデル-チューリング)環境

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/10 16:14 UTC 版)

シミュレーション仮説」の記事における「CantGoTu(カントール-ゲーデル-チューリング環境」の解説

CantGoTu環境の概念は、ゲオルグ・カントール対角線論法クルト・ゲーデル不完全性定理アラン・チューリングなどに代表される計算可能性理論三つ基礎として、それらをバーチャルリアリティ環境適用したのであるデイヴィッド・ドイッチュが The Fabric of Reality1997年)の中で提唱したあらゆる可能なバーチャルリアリティ描けコンピュータ想定しよう。その生成器生み出す全ての可能な環境は、環境1、環境2 というように並べることができる。それぞれの環境から同じ期間のタイムスライスドイッチュは1分としたが、これは原理的にプランク時間にまで短縮できる)をとる。ここで、新たな環境次のように構築する最初時点では、環境1とあらゆる点で異な環境生成し一定時間後には環境2と全て異な環境生成し、というようにしていく。この新たな環境それまで並べたどの環境とも異なり、どの時点とっても考えられるあらゆる環境異なる。従って、このような万能VR生成器構築することはできず、どんな手段持ってしても効率的に描けない環境存在する。 しかし、同書の中でドイッチュは「あらゆる物理的に可能な環境を含むレパートリーを持つバーチャルリアリティ生成器構築可能である」というかなり過激な主張展開している。 しかし、「あらゆる物理的に可能な環境」を含むとしたら、そのコンピュータ自分自身を含む環境も完全なシミュレーションとして内包しなければならない

※この「CantGoTu(カントール-ゲーデル-チューリング)環境」の解説は、「シミュレーション仮説」の解説の一部です。
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