Boot sectorとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > Boot sectorの意味・解説 

ブート‐セクター【boot sector】


ブートセクタ

(Boot sector から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/03/07 11:46 UTC 版)

ブートセクタ: Boot sector)は、ハードディスクドライブフロッピーディスクなどの補助記憶装置のディスクセクタの一種で、ブートプログラムのコードなどを格納している部分である。ブートブロック(Boot block)とも。

一般に、PC/AT互換機ではブートセクタと呼び、他のコンピュータではブートブロックと呼ぶことが多い。

BIOSがブートデバイスを選択すると、そのデバイスの第一セクタ(後述するMBRまたはPBR)をコピーし、0x7C00 番地に配置して実行する。

種類

ブートセクタには、主に以下の2種類がある。

  • パーティションブートレコード英語版(PBR)は、パーティションのない記憶媒体の第一セクタか、または個々のパーティションの第一セクタである。そこには、その媒体(またはパーティション)にインストールされたオペレーティングシステム(またはその他のスタンドアロンのプログラム)をロードして起動するコードが格納されている。ブートセクタであることを示すため、2バイトの16進数 0xAA55 で表されるブートセクタ・シグニチャをそのセクタの最後尾に書き込まれている。もしこれが無い場合、BIOSやMBRコードはエラーメッセージを表示し、ブート処理を中断する。
  • マスターブートレコード(MBR)は、パーティションのある記憶媒体の第一セクタである。多くのBIOSコードは、MBRにもブートセクタ・シグニチャ(0xAA55)があることを要求する。MBRセクタには、どのパーティションがアクティブであるかを判断して、PBRコードを起動するコードが格納されている。

運用

PC/AT互換機では、BIOSはPBRとMBRを区別せず、パーティションも認識しない。BIOSは単に記憶媒体の第一セクタをロードして実行するだけである。フロッピーディスクの場合、それはPBRになり、ハードディスクの場合、それはMBRになる。MBR内のコードはパーティションを認識するので、アクティブに設定されているパーティションのPBRをロードして実行させる。PBRコードは二次ブートストラップローダをロードする。

さらに言えば、フロッピーであろうが、USBメモリであろうが、ハードディスクであろうが、ブート可能な記憶デバイスの第一セクタに格納されているものは、OSをブートするコードである必要はない。BIOSは単にそこにあるものをロードしてそれを実行するだけであり、その際にセクタの最後の2バイトが0xAA55になっていさえすればよい。このため、MBRにあるブートコードを容易に置換可能であり、場合によってはユーザに次にどうすべきかを選択させるような複雑なブートプログラムをロードさせることもできる。ただしこのように簡易な設計になっているため、次の節で説明するようにウイルスに狙われやすいという問題もある。

ブートセクタとコンピュータウイルス

ブートセクタは、コンピュータウイルスがシステムの制御を奪う手段として使われることがある。この種のウイルスはブートセクタの内容をウイルスのコードで書き換える(フロッピーの場合、ハードディスクの場合、両方に感染する場合がある)。

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Boot sector」の関連用語

Boot sectorのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Boot sectorのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのブートセクタ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS