238Pu, 90Sr
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 00:46 UTC 版)
「放射性同位体熱電気転換器」の記事における「238Pu, 90Sr」の解説
238Puは、防護壁が最も薄くても良く、寿命が最も長い。エネルギー放出は、kg当たり0.54kWである。最後の基準に当てはまり、鉛防護壁の厚さが25mm以下で済む同位体は3つしかない。238Puは、その3つの中で最も望ましいもので、鉛防護壁の厚さは2.5mm以下で良く、格納容器が適切なものであれば、238PuのRTは、多くの場合、鉛防護壁を必要としない。238Puは、酸化プルトニウム(IV)の形で、最も広範にRTGの燃料になる。238Puは、87.7年の半減期を持ち、出力密度も手頃で、ガンマ線や中性子線の放出もかなり少ないため、極めて有用である。 90Srはベータ崩壊で崩壊するが、ガンマ線の放出は無視できるほど少ないため、防護壁はほとんど必要ない。半減期は28.8年で238Puよりも短く、崩壊エネルギーも小さい。そのため、出力密度はkg当たりわずか0.46kWである。エネルギー出力が小さいため、238Puよりも低い温度にしかならず、効率も低いが、90Srは、核分裂反応により高収率で得られる廃棄物であり、安い価格で大量に調達することができるという利点がある。
※この「238Pu, 90Sr」の解説は、「放射性同位体熱電気転換器」の解説の一部です。
「238Pu, 90Sr」を含む「放射性同位体熱電気転換器」の記事については、「放射性同位体熱電気転換器」の概要を参照ください。
- 238Pu, 90Srのページへのリンク