2/3重結合でつながっている両原子には、それぞれ1/2個のレプリカ原子が結合している
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 02:31 UTC 版)
「カーン・インゴルド・プレローグ順位則」の記事における「2/3重結合でつながっている両原子には、それぞれ1/2個のレプリカ原子が結合している」の解説
二重結合や三重結合がある場合には、結合を単結合と見た上でその原子には同じ原子が結合次数と同じ数だけ結合しているものとして扱う。このようにして順位則での比較のために多重結合部分に導入された原子をレプリカ原子という。 例えばカルボニル基 (−C(=O)−) はカルボニル炭素には酸素原子2つが、カルボニル酸素には炭素原子2つが結合しているように扱う。 O O − C ‖ | H − C ⟹ C − H . | . O {\displaystyle {\begin{array}{lcl}&\mathrm {O} &\mathrm {O} -\mathbf {C} \\&\|&|\\&\mathrm {H} -\mathrm {C} \Longrightarrow &\mathrm {C} -\mathrm {H} \\&.&|\\&.&\mathbf {O} \\\end{array}}} ホルミル基 (−C(=O)H) とジヒドロキシメチル基 (−CH(OH2)2) においては、結合位置の原子は炭素で等しく、それに結合している原子はホルミル基の方にはレプリカ原子を導入してやってから比較すると、酸素2つと水素1つでまた等しい。さらに次の原子を比較するとホルミル基はレプリカ原子の炭素1つであるのに対し、ジヒドロキシメチル基は水素原子2つである。そのため、ホルミル基の方がジヒドロキシメチル基よりも順位が高くなる。 ピリジル基のように、複数の極限構造が存在し、極限構造によって多重結合の結合が相手が変化している場合には、レプリカ原子はそれぞれの極限構造についての結合相手の原子番号の平均値を持つものとして扱う。そのためピリジル基の2位と6位には原子番号6.5のレプリカ原子が結合しているものとして扱う。
※この「2/3重結合でつながっている両原子には、それぞれ1/2個のレプリカ原子が結合している」の解説は、「カーン・インゴルド・プレローグ順位則」の解説の一部です。
「2/3重結合でつながっている両原子には、それぞれ1/2個のレプリカ原子が結合している」を含む「カーン・インゴルド・プレローグ順位則」の記事については、「カーン・インゴルド・プレローグ順位則」の概要を参照ください。
- 2/3重結合でつながっている両原子には、それぞれ1/2個のレプリカ原子が結合しているのページへのリンク