2種存在する場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 14:31 UTC 版)
「ロジスティック方程式」の記事における「2種存在する場合」の解説
「競争 (生物)」および「ロトカ・ヴォルテラの競争方程式」も参照 ロジスティック方程式は環境内に1種のみが存在するときの(あるいは1種とみなせるときの)モデルだが、実際の環境では複数以上の種が生息している。複数の種が存在するとき、それぞれの種の間には競争や相利共生、捕食-被食などの関係が存在して、それぞれの個体数が互いの個体数増加率に影響を与える。その中でも特に、環境内に競争関係にある2種が存在する場合にロジスティック方程式を拡張させたものとして、以下のロトカ・ヴォルテラの競争方程式が知られる。 d N 1 d t = r 1 N 1 ( 1 − N 1 + a 12 N 2 K 1 ) {\displaystyle {\frac {dN_{1}}{dt}}=r_{1}N_{1}\left(1-{\frac {N_{1}+a_{12}N_{2}}{K_{1}}}\right)} d N 2 d t = r 2 N 2 ( 1 − N 2 + a 21 N 1 K 2 ) {\displaystyle {\frac {dN_{2}}{dt}}=r_{2}N_{2}\left(1-{\frac {N_{2}+a_{21}N_{1}}{K_{2}}}\right)} 係数の N1, r1, K1 は種1の個体数、内的自然増加率、環境収容力である。同様に、N2, r2, K2 は種2の個体数、内的自然増加率、環境収容力である。さらに、a12 が種2が種1に与える影響を、a21 が種1が種2に与える影響を表し、競争係数と呼ばれる。この式はアメリカの数学者アルフレッド・ロトカとイタリアの数学者ヴィト・ヴォルテラによって独立に考案された。 ロトカ・ヴォルテラの競争式では、それぞれの係数の値がある範囲内のときのみ2種が共存するが、それ以外の場合にはどちらかの種が絶滅する結果に至る。この結果はゲオルギー・ガウゼの競争排除則を裏付ける一例となっている。
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