齢問へばひらいて涼し指二本とは? わかりやすく解説

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齢問へばひらいて涼し指二本

作 者
季 語
季 節
夏 
出 典
前 書
 
評 言
 美規は当時、百二歳の母の介護明け暮れる毎日だった。もともと口数少ない母だったが、そのころはさすがに体力衰えとともに黙って人の顔を視ていることが多くなった。あるとき作者は「婆ちゃん、いまいくつ?」と問うた。そのとき間髪をいれずにぱっと開いたのが右手人差し指中指、そして息子意地悪そうな質問に「にっ」と笑ったそうだ。百は省略して二本見事な表示であった。「涼し」がその情景余すことなく伝えてくれている
 このときの話を私たちにする作者の顔は、いかにも楽しそう仕草真似ての、これ以上ないといった笑顔だった。
 その母も百二歳十ヶ月逝去されたのだが、その百二歳の母の句が句集春の舞』に母の章としてまとめてある。掲句はそのなかのひとつ。ほかの句を抄出する。
  をととひで百と二歳初景色
  初湯使ふヘルパー二人来て
  夜母援け呼んでをり
  天瓜粉この骨盤に吾の居し
  撫でてをり母の夜長もて余す
    十月二十一日未明
  花八ツ手いまはの眼なに見ゆ
  秋暁へ百と二歳の息ひとつ 
 群作としても読めるし、また一句としてことごとく屹立している。 
 
評 者
備 考
 



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