鼻長大臣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 14:34 UTC 版)
天台僧・光宗(1276~1350)撰『渓嵐拾葉集』には以下の説話がある。 南天竺国に意蘇賀大臣(鼻長大臣とも)という大臣がいて、王妃と不倫の関係をもった。それを知り激怒した王は大臣を殺そうと図り、象の肉を混ぜた毒酒を大臣に飲ませた。王妃の助言を受けた大臣は鶏羅山(カイラス山)へ逃げ込み、そこで油を浴び羅蔔根(大根)を食した。すると毒は消えて大臣は命を取り留めることができた。怒りに満ちた大臣は「大障礙神」となろうと誓願し、大荒神毘那夜迦に身を変じて、五億八千那由他の眷属を率いて王宮に乱入した。大臣のもとに赴いた王妃は「悪の心を翻して大慈悲の心を生みなさい」と大臣に勧告したところ、大臣はそれに従い慈悲の心を生もうと誓った。王妃は大臣に身を任せると、大臣は歓喜の心を生じて王妃を抱いたという。
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