馬場島
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馬場島(ばんばじま)は富山県中新川郡上市町伊折の地名。剱岳早月尾根ルートの登山口となっている。地名は、戦国武将の佐々成政がさらさら越えで信州に向かった際にこの地に馬を置いたという伝説に由来する。[要出典]
概要
立山連峰の山岳の登山拠点のひとつであり、登山口には「試練と憧れ」の石碑が立つ。
剱岳の山麓は、多彩な動植物が生息し、学術的にも貴重なエリアとなっている。馬場島を始めとする剱岳山麓は、北アルプスのスケールの大きな自然景観や豊かな自然を持つことから、中部山岳国立公園に指定されている。
馬場島をはさんで流れる白萩川と立山川の付近にはキャンプ場などが設置されている[1]。
2017年(平成29年)までは冬季のみ交通困難地に指名掲載されていたが現在は掲載されていない。
自然
馬場島の両側を、早月川水系の立山川と白萩川が流れている。河川敷の岩石は花崗岩が多い。また、立山川沿いに長さ30 m、幅20 m、高さ50 mほどの菊石という巨石がある。菊石の名は、秋に石の上の一面に菊の花が咲き乱れていたことに由来する[2]。
馬場島周辺はブナを中心とする落葉広葉樹の原生林が広がり、秋には美しい紅葉が見られる。他に立山杉の巨木やオオヤマザクラも自生する。草本ではカタクリ、キクザキイチゲ、コシノコバイモ、ニリンソウなどが一帯に生えている。谷のやや奥まった所にはオオバキスミレ、イワウチワ、イワカガミ、シラネアオイなどが見られる。
施設
馬場島荘
剱岳登山の基地となる施設[3]。
剱岳青少年旅行村
旧名は馬場島野営場。また馬場島キャンプ場とも称する。利用は無料で、トイレや炊事場などの施設が整っている。
家族の森中央管理センター
剱岳の遭難救助の拠点となる上市署馬場島警備派出所があり、山岳警備を行っている。冬季でも山岳警備隊員が常駐している[4]。
登山
馬場島は、剣岳早月尾根ルートの登山口でもある。早月尾根は標高700 m帯から2,999 mの山頂まで一気に駆け上がる片道7 kmの登山道であり、北アルプス三大急登に数えられる。道中は急傾斜の痩せ尾根が続き、平坦地は松尾平(標高1,000 m)を除きほとんどない。標高2,200 mのあたりに山小屋の早月小屋があり、水の補給ができる。
早月尾根以外では、赤谷尾根や小窓尾根を詰めて剱岳へ至るルートがあるが、整備された登山道ではなく熟練者向きである。
剱岳以外に、いずれも名山として富山の百山に選ばれている中山やクズバ山、大猫山、猫又山、細蔵山への登山道がある。
アクセス
馬場島に至る公共交通機関はないため、自動車でアクセスすることになる。主に富山県道333号剣岳公園線を利用する。富山市中心部から馬場島までは40 km程度。
脚注
外部リンク
座標: 北緯36度38分50.0秒 東経137度33分15.0秒 / 北緯36.647222度 東経137.554167度
馬場島荘
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