零の符号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 20:56 UTC 版)
数 0 は正でも負でもなく、したがって符号を持たない。算術において +0 および −0 はともに同じ数 0 を表している(零の加法逆元は零自身である)。 このような取り決めは単に慣習的なものにすぎないのであって、文化的に異なる約束が通用する場合もある。例えばフランスやベルギーでは、0 は正でも負でもあるものと定義し、「零でない正の数」および「零でない負の数」はそれぞれ「真に正」(狭義に正)および「真に負」(狭義に負)であるというように区別する。 計算機における符号付数値表現のように、いくつかの文脈では符号付き零が意味を持ち、正の零と負の零が実際に異なる数を表すということもあり得る(符号付き零(英語版))。 また微分積分学および解析学において片側極限の評価に +0 および −0 が現れることもある。この記法は、函数の引数が正および負の値をそれぞれ取りながら 0 へ近づく際の函数の振る舞いを見るものであり、それらの振る舞いはときに一致しない。
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