雑誌発行の計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/01/10 04:15 UTC 版)
誌名『フェーブス』は、アポローンの別名ともされる古代ギリシャの太陽神ポイボス(古希: Φοῖβος, Phoibos)にちなんで名づけられた。創刊号の表紙はフェルディナント・ハルトマンによって描かれ、太陽神フェーブスと彼を乗せた馬車が天馬に曳かれてドレスデン上空を駆けているという図案である。クライストは巻頭緒言にこう書いている。「嵐の中へ、おお汝、猛る馬を駆りて、フェーブスよ、無限の世界に陽光をもたらす者よ!」 また、この号はオーストリア皇帝フランツ1世とヴェストファリア国王ジェロームにも送られている。 シラーの「ホーレン」をモデルとしたこの雑誌発行の試みはゲーテやシラーのような有名作家からの投稿をあてこんだものだったが、これはうまくいかなかった。投稿もなく、クライストとミュラーには厳密な計画もなく出版社へのコネも持っていなかったせいで、フェーブスの発行はわずか一年で終わってしまった。この二人の編集者は自腹でやらねばならなかったのである。フェーブスの正確な発行部数は知られていないが、クライスト伝の著者クラウス=ギュンツェルによると一号につきわずか150部が売れていたに過ぎなかったという。
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