隔離と種分化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/11 06:55 UTC 版)
生物の進化に関連して、隔離が種分化の主たる原因であるとする考えを隔離説という。ここで言う隔離は、地理的な隔離を念頭に置くこともあるが、本質的に重要なのは生殖的隔離である。ほぼ同一の二つの生物群が生殖的に隔離されると言うことは、二つの遺伝子プールの間での交流が行われなくなると言うことである。たとえば片方の遺伝子プール内で偶発的な偏りが生じても、新たな突然変異が生まれても、それは片方の内部の変化にとどまり、結果的には両者の遺伝的な差が増大すると考えられるからである。 また、生殖的に隔離された個体群の間に形質の差があれば、その両者を別種と見なす考えもある。もちろん、形質の差が大きくなければそれ以下の亜種や変種として扱う場合もある。つまり生殖的隔離は種の定義の一つにも考えられる。ただし、これが常に当てはまるとは限らない。
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