阿弥の衣服
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/05 14:25 UTC 版)
時衆は、植物性の繊維を錘具で編んだ編布を使った固有の衣服を用いた。「阿弥衣」という。一遍が修行中に藤の編布を着用して霊験をえたことから自らの法衣としたことが起源とされる。藤の衣は、古代から清貧の象徴であり、神仙の術を得る修行に必須の衣服とされていたことが「日本霊異記」や「今昔物語集」などで伝えられている。なお、織布の技術が発展していた中世には、編布は河原者など最下層の人々の衣料となっていた。一遍が一般的な法衣である袈裟を用いず、最下層民が使っていた編布を使った衣服を使ったことは、当時の仏教界に対する批判の意味もあった。
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